持っているだけで一目置かれる!? こだわりを感じさせる車5選
軽自動車の枠を超越した存在の2台とは
●ホンダ「S660」
1991年にホンダは、軽乗用車初のミッドシップオープン2シーター「ビート」を発売。自然吸気ながら64馬力を誇る高回転型エンジンを搭載し、気楽にスポーツドライビングが楽しめるとあって、人気となりました。
そして、1996年に販売が終了したビートから19年ぶりとなる2015年に、再びミッドシップオープン2シーターの「S660(エスロクロクマル)」が発売されます。
外観はビートをオマージュしながらも、フロントフェイスやサイドビューはシャープな印象となっており、ルーフはソフトな素材のタルガトップです。
エンジンはN-BOXなどに搭載されている660cc直列3気筒をベースに、専用のターボチャージャーを採用したことで、最高出力64馬力は変わりませんが、優れたスポンスを実現。トランスミッションは6速MTとCVTが設定されています。
また、ブレーキ制御を活用して、コーナーリング時に少ないハンドル操作でスムーズな車両挙動を実現する「アジャイルハンドリングアシスト」を、ホンダの軽自動車で初採用。
足まわりは前後マクファーソンストラットの4輪独立懸架で、260mmの大径ディスクブレーキを装着することで、優れたコーナーリング性能と制動力を実現しています。
S660は、排気量やボディサイズから軽自動車に分類されますが、内容的には紛れもないスポーツカーです。なお、2020年1月のマイナーチェンジで内外装のデザインが一部変更され、装備の充実が図られました。
●スズキ「ジムニー」
2018年に20年ぶりとなるフルモデルチェンジがおこなわれた、軽自動車で唯一無二のオフロードカー、スズキ「ジムニー」。
昨今のクロスオーバーSUVとは一線を画するオフロード性能によって、国内のみならず海外(ジムニーシエラ)でも高い人気誇っています。
外観は初代や2代目のエッセンスを取り入れたことで、クラシカルな雰囲気を残しながらも、オフローダーらしい力強さが感じられるフォルムが好評です。
ジムニーに搭載されるエンジンは660cc直列3気筒ターボで64馬力を発揮。トランスミッションは5速MTと4速ATが設定されています。
駆動方式は2WDと4WDを手動で切り替える伝統のパートタイム4WDとされ、トランスファーの操作は信頼性が高い昔ながらのレバー式が採用されました。
また、これまでのジムニーはハイテク装備を極力控えていましたが、現行モデルではタイヤがスリップしたときの脱出性能を高める「ブレーキLSDトラクションコントロール」や、急な下り坂でブレーキを自動制御する「ヒルディセントコントロール」を新たに装備。
衝突被害軽減ブレーキに代表される先進安全技術も搭載できるなど、かなりの進化を遂げています。
実際に日本の公道でジムニーの悪路走破性が生かせるシーンは少ないはずですが、本物のギアが持つ機能美からか、いまだに1年ものバックオーダーを抱えているほどの人気です。
ちなみに、これまで以上に女性からの人気を獲得しており、「軽自動車ではなくジムニーに乗りたい」というユーザーが増えています。
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最後に紹介したジムニーは、誰が見てもこだわりが満載だと思いますが、スズキという会社のこだわりにも注目したいところです。
たとえば、近年は軽量化技術に力を入れており、スポーツコンパクトモデルの「スイフトスポーツ」は、ボディサイズの拡大をおこなったにもかかわらず、全グレードが1トン未満です。
また、2020年6月に販売を終了したコンパクトカーの「バレーノ」も、全幅1745mmの3ナンバー車ながら、自然吸気が910kg、ターボが950kgという車重でした。
安全性を保ちながら軽量化することは非常に難しいことですが、スズキならではのこだわりといったところでしょう。
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