速すぎないのが実は好印象!? ちょっぴりホットなコンパクトカー5選
現行モデルでは「モンスター」になってしまったベーシックカーとは!?
●スズキ「スイフトRS」
スズキの登録車のなかでも、エントリーモデルとして登場した「スイフト」は、2代目から世界に通用するコンパクトカーを目指して開発が行われました。
現在では世界8拠点で生産するスズキの世界戦略車にまで成長し、和製ホットハッチの代表的存在である「スイフトスポーツ」もラインナップされています。
2010年に登場した3代目は、軽量化と高剛性を両立した新しいプラットフォームに、吸排気VVTを採用した最高出力91馬力の1.2リッター直列4気筒エンジンを搭載。さらに2012年には特別仕様車「スイフトRS」が登場しました。
「スイフトRS」は欧州仕様の足まわりを採用し、国内仕様に対して減衰力を高めの設定にしたダンパーと、旋回時の応答性を高めたタイヤを装着することで、コーナーでの安定感が重視されました。
また、アシスト量のチューニングで重めに設定されたパワーステアリングの採用や、フロントスパッツ、リア/サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラーなどのエアロパーツが装着され、高速走行時における直進安定性が高められています。
さらに2012年にはスイフトRSの一部仕様変更をおこない、2WD車もリヤブレーキがディスクブレーキにアップグレードされ、CVT車ではパドルシフトを採用するなど装備の充実が図られました。
スイフトスポーツよりもマイルドながらスポーティな味付けのRSは、現行モデルでもラインナップされています。
●トヨタ「ヴィッツRS」
1999年にデビューした世界戦略車トヨタ初代「ヴィッツ」は、日欧で大ヒットを記録したAセグメントのコンパクトカーで、後に同クラスのベンチマークとなりました。
デビュー当初は最高出力70馬力の1リッター直列4気筒Cエンジンのみでしたが、数か月後には88馬力の1.3リッターエンジン搭載車を追加ラインナップ。
さらに2000年には、スポーティグレードの「ヴィッツRS」が登場し、1.3リッター車と1.5リッター車が設定されました。
RSは主に足まわりのチューニングがメインで、ダンパーやスプリングの変更に前後スタビライザーの追加に、4輪ディスクブレーキが奢られています。
1.5リッターエンジンを搭載するヴィッツRSでは、最高出力110馬力を発揮。また、1.5リッター車には185/55R15サイズのタイヤが与えられ、ベーシックカーながら高いコーナーリングスピードも実現していました。
なお、2代目、3代目のヴィッツにもRSグレードが設定され、現行モデルの「ヤリス」では1.5リッター車には6速MTを設定し、「GRヤリス」では272馬力を誇る1.6リッターターボエンジンを搭載するフルタイム4WDのモンスターマシンとなっています。
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国産コンパクトカーは廉価な価格設定が求められるため、一般的にシャシ性能はあまり高くありません。
そう考えると、今回紹介した5車種くらいのエンジン性能が、バランスの点でちょうど良いといえます。
シャシがファインチューニングされ、過激すぎないパワーのエンジンを搭載することで、日本の道路環境ではもっとも楽しめるクルマなのではないでしょうか。
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