シビックタイプRは新車価格の3倍以上!? 価格高騰が著しいホンダ車3選

まさにシビックバブルの到来か!?

●シビックタイプR

最初で最後のテンロクエンジンを搭載した「シビックタイプR」
最初で最後のテンロクエンジンを搭載した「シビックタイプR」

 前述のとおり、シビックは大衆車としてヒットしましたが、1983年に発売された3代目では、1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載した高性能グレードの「Si」が登場し、レースで活躍することでシビック=高性能スポーツコンパクトというイメージが定着。

 さらに4代目では究極の自然吸気エンジンともいうべき、可変バルブタイミングリフト機能の「VTEC」エンジンを搭載する「SiR」が登場し、1.6リッター自然吸気エンジン車の頂点に君臨しました。

 そして、1997には6代目シビックをベースにした第3のタイプRとなる「シビックタイプR」を発売。

 シビックタイプRに搭載されたエンジンは、圧縮比アップやフリクションロスの低減など、さらにチューニングが施された結果、最高出力185馬力を8200rpmという量産車として類まれな高回転で発揮。

 他のタイプRと同様にサーキット走行を想定してハードにチューニングされたサスペンションや、制動力、耐フェード性向上のためブレーキディスクローターのサイズアップや、ボディ剛性の強化、ABSのセッティングをスポーツ走行向けとするなど、改良されています。

 外装ではタイプR専用のパーツを採用し、前後アンダースポイラーとリアスポイラー、専用デザインのホイールが取り付けられ、内装ではレカロ製バケットシート、チタン製シフトノブ、ヒール&トウの操作性向上のためのペダルレイアウトを採用するなど、個々のパーツも走りに相応しいものを装備し、同時に軽量化も図られました。

 この初代シビックタイプRは最初で最後の1.6リッターモデルとして、2001年に販売が終了した後も高い人気を誇っていましたが、2020年7月に業者向けのオークションで764万円という法外な値段で落札され、大いに話題となりました。

 さすがにこの個体は例外中の例外ですが、過走行車でも200万円以上、程度が良いと400万円近い価格で販売されています。

※ ※ ※

 最新モデルは燃費が良く、排出ガスもクリーンで、高い安全性を誇っており、あらゆる性能が進化しているといえます。

 一方で、古いクルマには最新モデルで失われた魅力があり、それが人気の理由のひとつではないでしょうか。

 しかし、日本では登録から13年を超えると自動車税と重量税が上がり、1990年代以前のモデルでは電装系を中心にトラブルも増えます。

 また、消耗品以外の部品も欠品が多く、エンジンなどの主要な部品が壊れると修理が困難になるケースもあります。

 古いクルマはたしかに魅力的ですが、維持するにはユーザーの情熱が必要不可欠です。

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