軽自動車だけじゃ無理!? ダイハツの小型車販売が激増する理由とは

軽自動車のナンバー1であるダイハツですが、昨今は小型車に力を入れており、小型SUVの「ロッキー」は好調な販売を記録しています。なぜダイハツは、小型車の販売を強化しているのでしょうか。

ダイハツが軽から小型車の販売へシフト!?

 最近、ダイハツ車の売れ方に変化が生じています。以前は販売比率が少なかった小型車が増えているのです。

 とくにコンパクトSUVの「ロッキー」は、2020年1月から6月に1か月平均で2909台を登録しました。この台数は、ホンダ「ヴェゼル」(3015台)やトヨタ「C-HR」(3065台)に近いです。

ダイハツの小型車戦略に貢献する「ロッキー」
ダイハツの小型車戦略に貢献する「ロッキー」

「トール」や「ブーン」などのダイハツの小型車も、以前に比べると堅調に売れており、2020年1月から6月に日本国内で販売されたダイハツ車のうち、小型/普通車が11%を占めました。

 ほかのメーカーに比べると少ないですが、2017年はダイハツの小型/普通車比率はわずか4%だったところ、2018年は5%、2019年は7%と上昇を続けており、2020年のダイハツは小型/普通車比率を急増させているのです。

 現在のダイハツは2016年8月からトヨタの完全子会社です。子会社化する以前から同社コンパクトカーの「ブーン」をトヨタ「パッソ」として展開しており、ダイハツが開発と製造をおこなってトヨタにOEM供給していました。

 そうなると販売力の強いトヨタ車が売れ筋になり、ブーンの販売は低調でした。当時のダイハツの小型車比率も10%未満でしたが、いまは流れが変わっています。

 この点をダイハツの販売店に尋ねると、以下のような返答でした。

「以前のダイハツは、軽自動車が中心のブランドでした。小型車や普通車は親会社のトヨタが扱うので、役割を明確に分担していたのです。

 ところが最近は小型車の販売にも力を入れて、TVのCMも活発に流れています。販売店の試乗車も、ロッキーやトールを積極的にそろえています」

 軽自動車を中心に販売していたダイハツが、なぜ小型車に力を入れるようになったのでしょうか。

「一番の理由は、軽自動車の需要がいつまで続くか分からないことです。軽自動車税は以前の(年額)7200円から1万800円に値上がりしましたが、普通車の自動車税は逆に値下げされました。

 軽自動車と普通車の税金の差額が縮まり、軽自動車の経済性も薄れています。しかもいまはホンダや日産も軽自動車を多く販売しており、競争も激しくなりました。そこでダイハツは、小型車に乗り出したのです」(前出の販売店)

 販売店の指摘通り、税金の差額は縮まりました。以前は軽自動車税が年額7200円、自動車税は排気量が1リッター以下でも2万9500円だったので、軽自動車税は少なくとも2万2300円は安かったです。

 それがいまでは軽自動車税が1万800円に値上げされ、1リッター以下の自動車税は2万5000円に下がったので、差額が1万4200円に縮まりました。

 こうなると1リッターエンジンを搭載した魅力的なコンパクトカーが数車種発売されると、軽自動車の需要を奪われる心配もあります。

 軽自動車への依存度が高いとリスクが伴うため、ダイハツは小型車にも力を入れるようになったと考えられます。

ダイハツ・ロッキー のカタログ情報を見る

【画像】売れてるダイハツ車「ロッキー」をささっと見る(27枚)

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

1件のコメント

  1. ダイハツのム-ブに乗っていたが、去年ディーラーでプラグ交換したら、ターボがきかなくなりました。って戻された。いくら、車が良くても、ディーラーメカニックが、これじゃあ乗る気しない。それまで、ターボは動いていたんだから、普通ディーラーは意地でも無料で直すでしょ?ダイハツの車、買う気しない。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー