ロータスが来歴証明プログラムを開始 サッチャー元首相が運転した「ターボ・エスプリ」が認証第1号車!!

「鉄の女」サッチャー元首相が運転した「エスプリ・ターボ」とは?

 ロータス・カーズ社発行の「Certificate of Provenance」を受ける第1号車となったのは、1981年型ターボエスプリ。初登録はその年の8月1日で、英国の登録プレートは【UVF 464X】。登録名義は、ロータス社であった。

 そして、今回作成された出生証明書によると、開祖コーリン・チャップマンが当時独占的に使用していたことが明らかになっている。

●コーリン・チャップマン自身が愛用したターボ・エスプリ

マーガレット・サッチャー元首相が、自ら運転したというヒストリーを持つ「ターボ・エスプリ」
マーガレット・サッチャー元首相が、自ら運転したというヒストリーを持つ「ターボ・エスプリ」

 この個体は、メタリック・シルバーダイヤモンドのペイントと「ターボ・エスプリ」デカールで仕上げられている。

 メーカーオプションの追加パーツには、赤いフル本革レザーのインテリアやエアコンディショナー、ヘッドライナーに組み込まれたパナソニック社製オーディオシステムなども含まれる。

 しかも、このターボ・エスプリがユニークなのは、チャップマンが自身の快適さと運転の楽しみを向上させることを期したリクエストに応じて、いくつかの実験的な特別装備を備えていることだろう。

 この特別装備でまず挙げるべきは、パワーステアリングである。この車両はパワステを搭載した初のエスプリであった。さらに、サスペンションの仕様変更とローダウン化、ブレーキのアップデート、さらにはBBS社製鍛造アロイホイールなども特別装備されていた。

 加えてこのターボ・エスプリには、歴史的なトピックも存在する。初登録に先立つ1981年8月5日、当時英国の首相であったマーガレット・サッチャーがノーフォークを訪問した際に、チャップマンは彼女をヘセルのロータス本社に招くことに成功。最新のロータス社ラインナップをアピールするために、この個体を存分に活用したという。

 チャップマンとの会談のあと、ヘセル本社工場敷地内の有名なテストコースにて、サッチャー首相はこのクルマを自らテストドライブ。この時の様子を取材した地元メディアは、「The Iron Lady(鉄の女)」ことサッチャー首相が「このクルマに乗って、どこかに行きたくなっちゃうわね」と語ったと報道している。

 このターボ・エスプリは、コーリン・チャップマンが1982年12月に急逝したのち、1983年7月にロータスから放出・販売され、以後は個人オーナーのもとで、わずか1万1000マイルのマイレージを重ねつつ、定期的にメンテナンスが施されてきたという。

 そのモニュメント的な1台を、近年ロータス・カーズが見つけ出して入手に成功。入念なレストレーションが施されたのち、ロータス・カーズ社のコレクションとして、恒久的に保存されることになったというのだ。

「Certificate of Provenance」プロジェクトの責任者である、ロータス・カーズ社のフィル・ポップハムCEOは、今回全世界に配信されたプレスリリース内で、以下のようにコメントしている。

「ロータス・アーカイブは、完全にカタログ化された情報のデータベースであり、あらゆる時代のあらゆるロータス各モデルに関する、豊富な知見に基づく事実をご提供できます。

 これは世界中のロータス・オーナーにとって、最高の贈り物になると確信しています」

 さらに、唯一無二のターボ・エスプリについては「このターボ・エスプリは、私たちのコレクションのなかでも特筆すべき1台であり、ファンの皆さまにお見せすることを、今から楽しみにしています」と語った。

 現時点では、日本おける申請についてのアナウンスはなされていないのだが、世界でもっともロータスを愛する市場のひとつである日本のオーナー諸氏にとっても、このプロジェクトは気になるに違いない。

 興味のある方は、近くのロータス正規ディーラーに問い合わせてみることをお勧めする。

ロータス・エスプリ のカタログ情報を見る

【画像】コーリン・チャップマンにサッチャー元首相とのヒストリーがある「ターボ・エスプリ」とは?(12枚)

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