SUVは冠水路に強いは本当? どれくらいの地上高があると安心なのか
冠水時に強いとされるSUVは、通常のクルマと比較して最低地上高が高いことがあげられます。では、最低地上高が何センチ以上あると冠水走行に強いとされるのでしょうか。
冠水時にも強いSUV! 実際にはどのくらいの地上高があれば安心?
浸水・冠水に強いとされるSUVは、通常のクルマと比較して最低地上高が高いことがあげられます。では、最低地上高が何センチ以上あると冠水走行に強いとされるのでしょうか。
近年、ゲリラ豪雨などの激しい雨量により、クルマの冠水トラブルが相次いでいます。
お盆が明けた2020年8月でも局地的に激しい雨が降り続いています。その結果、1時間に30mmから50mmの激しい雨にみまわれる恐れがあり、総雨量100mを超える可能性があることから、道路冠水などへの警戒も必要です。
こうした道路冠水時に懸念されるのが、クルマの浸水・冠水トラブルです。クルマは水に弱いため、エンジンまで浸水すると廃車もやむを得ない状況になります。
しかし、悪路走破性が可能なクロスオーバー系のSUVモデルであれば、冠水トラブルをはじめとする自然災害に対してセダンなどよりは強いとされています。
JAFが実施したテストでは、SUV(日産・エクストレイル)とセダン(トヨタ・マークII)の冠水走行をおこないました。
これは、集中豪雨などによるアンダーパス(道路の下をくぐる構造になっている立体交差)が冠水した場合を想定したうえで、セダンとSUVが冠水道路を走りきれるかを検証したものです。
両車を水深30cmと水深60cmのパターン別に、時速10kmと30kmの速度で走行させてみた結果、セダンは水深60cmの時速10kmの段階で走行不可能となりました。一方、SUVは水深60cmの時速10kmまでなら走行可能であることが判明しています。
なお、SUVでも水深60cm時速30kmになると、速度が上がることで巻き上げる水の量が増加し、エンジン下部から大量の水が入り込むので10mの距離でもエンジンが止まります。前述のように、速度を落として走行すれば、水深60cmまで対応できることが分かります。
このように、SUVが冠水走行に強い大きな要因は、一般的なクルマよりも最低地上高を高めに設けているためです。
では、実際のところSUVとセダンを比較した場合、その最低地上高によって冠水耐性はどの程度変わるのでしょうか。
トヨタ販売店の担当者は次のように話します。
「SUVは最低地上高が高くなる分、エンジンルームへの浸水を免れることができ、冠水道路に強いのは確かです。
しかしSUVだからといってすべてのモデルが冠水道路に強いわけではありません。例えば、同じコンパクトSUVの『ライズ』は最低地上高が185mmですが、『C-HR』は2WDが140mm、4WDが155mmとなり、これは『プリウス』の最低地上高130mmとあまり変わりません。
また、『RAV4』ではグレードにより190mmから200mmと異なります。トヨタでいえば、『ランドクルーザープラド』の220mmや『ランドクルーザー』の225mmくらいあれば、普通のセダンなどより冠水道路に強いといえるかもしれません」
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前出のテストで起用されている日産「エクストレイル」も、最低地上高は205mmでした。
したがって、同じSUVでもC-HRのように最低地上高が200mmに満たないものは、冠水走行性について大きく期待できないといえます。
また、最低地上高を高く設けているSUVでも、クルマが水に弱いということは変わらないため、「すすんで冠水走行をおこなうことはおすすめしない」とトヨタ販売店は話します。
エンジンルームに水が入った段階でエンジンが故障するので、どんなクルマであっても冠水道路はなるべく走行は避けるよう心がける必要があります。
マフラーからの逆流も視野に入れないとね。
マニュアル車ならクラッチ断続でアクセルを煽りながら排気圧である程度は進入を防ぎながら進めるが、水圧を侮ると痛い目に会うからね、それと最低地上高の起点となる場所の問題も関わってくるね。
実は四駆はドライブシャフトのメインシャフトがオイルパンを貫通するようなFRベースの構造の乗用車は別にして、大半がフロントデフなどの駆動メカニズムがオイルパン真下に配置されてるが為に車高が高くなるのは当たり前なのだが、本来、このメカニズムとそれらを迂回するための排気管などが影響して地上高が確保しにくいのが四駆なんだね。
車のニュース諸君に昔のハイエースバンの諸元を見てもらえば分かるのだが四駆より2駆のほうが地上高が高い現実があったりするわけで、昔の車ならトランスファーの張り出しが真下に向いてるだけで数値は削がれてしまうし、今のところ四駆の地上高は実は自動車メーカーの努力で達成されてる数値なんですよ。