バブル時代「小ベンツ」と呼ばれた「190E」のホモロゲモデルが熱い! なんと「エボ2」は2500万円!!

1980-1990年代にモータースポーツで人気の高かった「グループA」。このカテゴリーに参戦するためのホモロゲーションモデルは、クルマ好きにとって憧れであった。なかでもメルセデス・ベンツの「190」シリーズは、いまなお人気が高いモデルである。この190の歴代ホモロゲーションモデルの現在の価格を最新オークションの動向から調べてみよう。

レースで活躍することを期待された小ベンツ「190」のスポーツモデルとは

 英国「シルバーストーン・オークション」社がオンライン限定で開催したオークション「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」では、バラエティに富んだクラシックモデル、あるいはヤングタイマーたちが数多く出品され、あらゆるジャンルに属するクルマたちのマーケット現況をかいま見ることができた。

 今回は、クラシックカーの分野でも人気の高いメルセデス・ベンツ。なかでも1980-1990年代に一世を風靡した「190E2.3-16」と、その派出モデル「エボリューションI/II」が一斉に競売に掛けられるという、メルセデス愛好家でなくともちょっとワクワクさせてくれそうなオークションの「レビュー(事後リポート)」を届けよう。

●メルセデス・ベンツ190Eコスワース:1985年

4万8375ポンド(邦貨換算約671万円)で落札されたメルセデス・ベンツ「190E2.3-16」、通称「190コスワース」(C)SILVERSTONE AUCTIONS
4万8375ポンド(邦貨換算約671万円)で落札されたメルセデス・ベンツ「190E2.3-16」、通称「190コスワース」(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 現在では「ヤングタイマー時代」と呼ばれる1980年代のドイツでは、高性能スポーツサルーンが流行の兆しを見せていた。

 そのかたわら、国際自動車連盟(FIA)が新たなモータースポーツの規格として「グループA」を1982年シーズンから施行。

 1955年のル・マンにおける大事故以来長らく遠ざかっていたレースシーンへの復活を模索していたダイムラー・ベンツ社(当時)は、2500cc以下で競われるグループAディビジョン2カテゴリーへの参入を目指して、この時代の最小モデル「190」に、4気筒DOHC16バルブ2.3リッターのエンジンを搭載したスポーツサルーンを開発した。

 このモデルの正式名称は「190E2.3-16」なのだが、エンジンチューンを担当したレーススペシャリスト「コスワース」の母国であるイギリスでは排気量拡大版の190E2.5-16ともども「190コスワース」と呼ばれることも多いようだ。

 今回の「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」に出品された190E2.3-16は、英国仕様の右ハンドル車で新車時からの走行距離は1万2427マイル(2万512km)という、年式を考えれば相当なローマイレージ車である

 ここ数年、190コスワースのマーケット相場価格は、後述の「エボ」たちの人気に引っ張られるかたちで高騰していたようだが、今回の出品車両に設定されたエスティメート(推定落札価格)は5万−6万ポンド(邦貨換算約684万円−821万円)と、近年の人気を物語るような強気な価格だった。

 実際のオークションでは、エスティメートにこそ到達しなかったものの、4万8375ポンド(邦貨換算約671万円)という、このモデルとしては上々ともいえる価格で落札された。

 ちなみにこのオークションでは、同じアストラルシルバーにペイントされた1990年型「190E2.5-16」も出品されていたのだが、こちらは1万8000−2万2000ポンドのエスティメートに対して2万813ポンド(邦貨換算約290万円)で落札されている。

 走行距離が12万kmを超えていたこともリーズナブルな価格の要因のひとつと推測されるが、同じ190コスワースでも「2.3-16」に比べると「2.5-16」は生産期間・台数ともに大きく上回ることが、もっとも大きな違いと見るべきだろう。コレクターにとって、希少価値はとても重要なものなのだ。

【画像】進化するほどに派手になっていく「190E」の姿を見る(22枚)

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