なぜ1グレードで勝負? 日産「キックス」はe-POWER×2WDのみ! それでも自信アリのワケ

乗ればe-POWERは病みつきになる?

 前述のように高い人気が続くSUV市場のなかでも、比較的に扱いやすいボディサイズのコンパクトSUVは熾烈な争いを繰り広げています。

 2010年の日産「ジューク」以降、マツダ「CX-3」、ホンダ「ヴェゼル」、トヨタ「C-HR」が各社を代表して販売台数を競い合っていました。

 しかし、最近ではトヨタ「ライズ」やダイハツ「ロッキー」、マツダ「CX-30」といったコンパクトSUVの第二世代が登場し、2020年6月に新型キックス、同年9月初旬にはトヨタ「ヤリスクロス」が登場予定と、SUV市場は益々の盛り上がりを見せています。

進化したe-POWER! 新型キックスではさらに乗り心地が向上している
進化したe-POWER! 新型キックスではさらに乗り心地が向上している

 日産が新型キックスを市場投入する際におこなった調査では、「外観デザインおよびカラー」、「運転のしやすさ」、「乗り心地」が購入時の重要な要素だということがわかっています。

 実際にノートやセレナの試乗を希望するユーザーには、e-POWERの試乗後に当初の検討していたガソリン車からe-POWER車に変更したという人が多くいると日産の販売店スタッフは説明しています。

 そのため、日産は新型キックスがライバル勢に勝つ方程式として、「e-POWERがもたらす新たな『運転の楽しさ』によって、コンパクトSUV市場で唯一無二のポジションを築くために『コンパクトSUV×e-POWER』を提案する」としています。

 また、安価なガソリン車の設定がない1グレードのため、ライバル勢と比べると価格が高い印象がありますが、同じハイブリッド車かつ安全・快適装備を付けた場合にはほぼ同等の金額となるため、ガチンコのライバルとして勝負を挑めるのです。

 なお、発売から3週間の状況は約9000台を販売。装備面では購入者の9割「アラウンドビューモニター&スマートリアビューミラー」を選択しているといいます。また、販売店によれば「プロパイロット」や「SOSコール」が全車標準装備なこともあり、ユーザーからは安全・快適面での評価も高いといいます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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