メルセデス・ベンツが小型ミニバン新型「Tクラス」開発へ SUVではなくミニバンに注力!?
独メルセデス・ベンツは2020年7月28日、小型バンのプラットフォームを用いた新たなミニバンセグメント「Tクラス」を2022年前半から市場導入すると発表した。
商用車「シタン」ベースの乗用ミニバン 新型カングーと兄弟!?
独メルセデス・ベンツは2020年7月28日、小型バンのプラットフォームを用いた新たなミニバンセグメント「Tクラス」を2022年前半から市場導入すると発表した。
メルセデス・ベンツ商用車部門は、スモールバン、ミッドバン、ラージサイズバンの各セグメントの車両を提供しており、広々とした空間を求めるユーザーの要望に応えている。
今回、小型バンのプラットフォームを使用して、アクティブなレジャー愛好家や、ファミリーのニーズに合わせた新しいクラスが誕生する。メルセデス・ベンツは、「Vクラス」と同様に、2022年前半から個人顧客向けのコンパクトミニバンも提供していく。
「メルセデス・ベンツ新型Tクラスでは、ご家族やアクティブな趣味をお持ちのお客様に、メルセデス・ベンツの世界に足を踏み入れていただけるようなクルマを提供していきます。これらのお客様は魅力的で実用的なコンパクトカーを求めており、新型Tクラスはまさにこれらの要求を満たしています」とメルセデス・ベンツ商用車の責任者であるマーカス・ブレヒトヴェルト氏はコメントする。
ダイムラーグループのチーフデザインオフィサーであるゴーデン・ワグナー氏(Gorden Wagener)は、「Tクラスの新しいレイアウトとデザインにより、機能性と魅力の融合を実現しました」と語る。「センシュアルピュアリティという独自のデザイン哲学により、Tクラスのデザイン、プロポーション、そしてその価値観に感動を与える魅力的なファミリーの一員となることができました」。
完全な新開発車であるTクラスは、メルセデス・ベンツ・ファミリーの一員であることが一目瞭然だ。デザイン、価値、安全性、コネクティビティの面で、この新型車はスリーポインテッドスターを持つブランドのDNAを受け継いでいる。
Tクラスは、ファミリーやレジャー志向の人々のニーズに、魅力的な価格帯で応えるという。「T」の文字は、効率的な室内空間のコンセプトを表している。
また快適性を犠牲にすることなく、さまざまな用途に適した広いスペースを確保している。たとえば、左右のスライドドアが大きく開くことで、室内へのアクセスを容易にし快適性を向上させている。また、従来の駆動方式に加え、ピュアEV仕様も用意される予定だ。
メルセデス・ベンツ商用車の小型バンは、2012年から「シタン」が代表的な存在となっている。2019年8月、商用車部門は、コンパクトな都市型デリバリーバンの後継モデルと、完全電気自動車のバリエーションを発表している。
この小型バンのプラットフォームをベースに、2台の車両が誕生する。メルセデス・ベンツ「シタン」は商用ユーザーの要求に合わせた車両であり、Tクラスはおもに乗用ユーザーを対象としている。
Tクラスとシタンは、ルノー・日産・三菱と共同で開発する。
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現行型メルセデス・ベンツ「シタン」は、ルノー「カングー」をベースにするコンパクト商用バンだ。カングーも、もうまもなくフルモデルチェンジするタイミングとなるため、今回発表されたTクラスは新型カングーの兄弟車という立ち位置になる。
ただし、Tクラスはメルセデス・ベンツブランドの乗用車となるため、インテリアの質感や走りなど、メルセデスらしい作り込みがおこなわれるはずだ。
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サイズが適切なら、Rクラスみたいな黒歴史にならずに済むかもね…。