セクシー「フェラーリの女豹」の愛車「308」は、GTSなら1000万円以下で手に入る!?

日本でスーパーカーブーム時代に流行した人気コミック『サーキットの狼』で、「フェラーリの女豹」の愛車だった「308」のオープンモデルである「308GTS」は、オークションの落札価格はいくらぐらいなのか、昨今の落札価格から推測しよう。

フェラーリの女豹が乗っていた「308」は、いまいくら?

 英国「シルバーストーン・オークション」社が、2020年8月1日よりオンライン限定で開催するオークション「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」では、往年の人気コミック『サーキットの狼』の世界から飛び出してきたような、珠玉のクラシック・スーパーカーたちが数多く出品されている。

 今回はそのなかから、マンガの世界を超えてクラシック・フェラーリの世界でも定番となった一台。1985年型フェラーリ「308GTSクワトロヴァルヴォーレ」を選び、オークション直前の「レビュー」をお届けすることにしよう。

●“フェラーリの女豹”の愛車の最終進化形

北米で308シリーズきっての大ヒットモデルとなった「308GTS」
北米で308シリーズきっての大ヒットモデルとなった「308GTS」

 コミック『サーキットの狼』における大人気キャラクター、「フェラーリの女豹」こと田原ミカが「流石島レース」で走らせたのは、フェラーリ「308GTB」。リアのマフラーが一本出しであることからも判るように、FRP製ベルリネッタ・ボディの最初期モデルである。

 一方、このほど「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」に出品されるのは、308GTBのオープン版として登場した「308GTS」だ。さらに、最終期に気筒当たり4バルブのシリンダーヘッドが組み合わされた「308GTSクワトロヴァルヴォーレ」、通称「QV」である。

 フェラーリ史上に輝く傑作、308GTBは、現代に至るまでフェラーリの屋台骨を支えてきたV8ベルリネッタのオリジンというべきモデルである。

 発表当初から「フェラーリ」のブランド名を与えられてはいたものの、実質的には「ディーノ246GTシリーズ」の後継モデルとして、1975年パリ・サロンにて堂々のデビューを果たすことになった。

 フェラーリとしては、1960年代前半に活躍したレーシングスポーツやF1マシン以来の搭載となった、バンクあたりDOHCヘッドを持つV8ユニットは、1973年に先行デビューしていた「ディーノ308GT4」と共用で、総排気量は2926ccである。

 4基のウェバー社製キャブレターが装着された初期の本国仕様では、255psの最高出力を発揮。その結果250km/h級のマキシマムスピードを達成する、小型ながら侮れないスーパーカーとなっていた。

 一方、シャシについては、鋼管スペースフレームやフロント/リアともダブルウィッシュボーンのサスペンションも、ディーノ246GT系と事実上共通のもの。

 ホイールベースも同じ2340mmとされるなど、コンベンショナルなクルマ造りを常套としていた当時のフェラーリらしく、実績のあるものが採用された。

 そして、ディーノGT譲りの豊満なラインを生かしながらも、巧みなモダナイズを施した美しいベルリネッタ・ボディは、ピニンファリーナ時代のレオナルド・フィオラヴァンティがデザインワークを指揮したとされる。

 1977年秋には、ディーノ246GTSの後継車となるデタッチャブル(脱着式)トップ版の「308GTS」も追加デビュー。その直後から北米マーケットを中心に、シリーズの大半を占める人気バージョンとなってゆく。

 308GTB/GTSは、オイルショックと安全対策のためスポーツカーにとっては「冬の時代」といわれた1970年代半ばに誕生しつつも、この種のスーパースポーツとしては空前の大ヒット作となるのだ。

 さらに、北米や日本などを中心とする、当時から排気ガス規制の厳しかったマーケットを見越して、1981年にはキャブレターから独・ボッシュ社製のKジェトロニックに置き換えた「308GTBi/GTSi」へと進化。さらに、インジェクション化と圧縮比の低下によるパワーダウンを補うため、1983年には気筒あたり4バルブのヘッドを持つ「308GTB/GTSクワトロヴァルヴォーレ」へと最終進化を遂げることになった。

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