ジャガー最上級モデルもピュアEVへ ジャガーランドローバーが目指す「バブル」の意味とは

英国のジャガーランドローバー本社がおこなったオンライン説明会では、新型車の導入計画が発表されました。それと同時に、コロナ後のクルマを取り巻く環境の変化についても言及されましたが、社会はどのように変化していくのでしょうか。

コロナ後にクルマを取り巻く環境はどう変化する?

 英国のジャガーランドローバー本社は2020年7月3日、オンライン上でメディア向けの技術説明会をおこないました。

ジャガーのEV「I-PACE」
ジャガーのEV「I-PACE」

 題目は「コロナ後におけるモビリティの未来」です。

 そう聞くと、抽象的な企業方針を想像しがちですが、実際には具体的なモデル名を挙げた近年中の商品導入計画が主な内容でした。

 技術説明をしたのは、商品開発部門のトップである、プロダクト・エンジニアリング・エグゼクティブディレクターのニック・ロジャース氏です。

 各種スライドを使った約30分間のプレゼンのなかで、ロジャース氏は何度も、両手を大きく広げるようなジャスチャーをみせ、「バブル」または「バブル・トランスポーテーション」という表現を使いました。

 この「バブル」とは、日本が1980年代末から1990年代初頭にかけて経験した「バブル経済」のバブルではなく、クルマの乗員を包み込むような大きな泡というイメージを指します。

 ウィズコロナ、さらにアフターコロナ(コロナ後)のクルマは、コロナ前よりも、さまざまな面でセーフティ(安全性)が重要視されるようになると強調しました。

 ウイルスからの感染予防はもちろん、衝突予防の強化、データ通信の安全性などを考慮し、「人々は、公共交通の利用とのバランスを取りつつ、クルマを使った単独移動する機会がさらに増える」と予測。そうしたコロナの影響による消費者の行動変化を、「バブル」という言葉で表現したのです。

 さらに、「人々のセーフティに対する意識は地球環境問題にも変化を及ぼすことは確実で、EVなど電動車の普及が早まる可能性がある」とも指摘しました。

 こうした社会の変化に対して、ジャガーランドローバーはどのような商品開発をおこない、どのようなモデルを導入するのでしょうか。

 キーワードは、「クリーナー(より清潔に)」、「セイファー(より安全に)」、「スマーター(より賢く)」の3つです。

 まず、クリーナーでは、大気への影響を加味して電動化戦略を加速させます。具体的には、マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、そしてEVです。

 EVについては、現行のジャガー「I-PACE」をさらに進化させるとともに、ジャガーの最上級モデル「XJ」をEVにフルモデルチェンジします。車両のティザー画像として、次期XJのリアビューを公開しました。

 さらに、既存のジャガーやランドローバーのモデルに比べて、ボディサイズが小さいEVなどの開発についても含みを持たせました。

 また、EVでは車両リースやバッテリーのリース、車両のシェアリングサービス、超急速充電インフラの整備拡大などが今後のトレンドになるとし、ジャガーランドローバーも随時対応していくといいます。

 EV搭載バッテリーに対する非接触充電も「今後の重要なトレンドになるだろう」と私見を述べました。

 その上で、世界各国と地域の社会状況を踏まえると、当面はガソリン車とディーゼル車の需要は続き、その先としてマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッド車へと進化する流れが加速すると予測。

 そのほか、クリーナーの概念では、車両にリサイクル材を積極的に活用するなど材料に対する配慮についても紹介しました。

【画像】ジャガーの最上級モデル「XJ」の次期モデルの姿は!?(18枚)

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