ホンダ「S2000」が20年目のマイチェンで甦る!? 旧車のパーツを再販する狙いとは
トヨタは「スープラ」の復刻パーツ再販 各メーカーの取り組みとは?
古いクルマへの取り組みは、さまざまなメーカーがおこなっています。
トヨタが手掛けるのは「スープラ」で、1986年から1993年に発売された「A70型」と1993年から2002年に販売された「A80型」を対象とした「GRヘリテージパーツプロジェクト」を2020年1月に開始しました。
復刻パーツは、A70スープラが「プロペラシャフト」「ドアハンドル」「フューエルセンダーゲージ」「ウェザーストリップ」「フロントエンブレム」。
A80スープラは「ヘッドランプ」「ドアハンドル」「ブレーキブースター」となり、これらのなかから先行して、A70のフューエルセンターゲージとA70およびA80のドアハンドルが2020年7月1日より発売されました。その他のパーツについても準備中で、順次発売される予定です。
TOYOTA Gazoo Racingの担当者は、次のように説明します。
「復刻パーツとして再販する基準は、アフターパーツとして製品化されていないことと、継続車検を取得する際に重要なものという点です。
たとえば、A80のヘッドライトは異型なこともあり、今回復刻パーツとしてラインナップしました。A70のライトのガラス部分は汎用品を使っていることから、復刻パーツとして設定していません。
また、A70のリトラクタブルヘッドライトでは開閉動作する部分のパーツの要望がありましたが、これに関しては補修対応が可能だということがわかりました。
トヨタ車として過去にラインナップされていたスポーツモデルについては、復刻パーツに対応できるかと思います。『AE86』や『チェイサー』などの部品が欲しいという要望が多いようです」
ほかにもマツダは、初代「NA型ロードスター」のレストア(再生)サービスを2017年に開始し、ほかにも「ハンドル」や「シフトノブ」「フロアマット」「ソフトトップ」などの補修用部品を復刻して販売しています。
さらに、マツダはブリヂストンと共同して、NA型ロードスターが発売された当時の純正タイヤ「SF-325」を復刻しました。
また日産は、ニスモ、オーテックジャパンの共同3社として、2017年12月にR32型の「スカイラインGT-R」の部品を再生産。
その後、2018年11月に、部品供給の対象をR33型とR34型に拡大し、外装部品、ホース/チューブなどの部品の発売を開始しました。
第二世代のスカイラインGT-R向けの部品は、大小合わせて約260部品をラインナップするなど、オーナーが少しでもクルマに長く乗り続けられるようにサポートしています。
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従来モデルの生産が終了しても、部品はしばらくの間は販売されますが、生産終了から10年もすると、需要のない部品は製造が廃止され、在庫のみの販売となり、在庫がなくなると購入することができなくなってしまいます。
また日本では、初度登録から13年経過したクルマは自動車税が増税になるなど、古いクルマを所有するオーナーにとっては負担が大きくなりがちです。
そうしたなか、各メーカーでは愛車に少しでも長く乗ってもらいたいという想いから復刻パーツの販売やレストアの仕組みを整えるなど、旧車オーナーを後押する取り組みが広がっているようです。
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