車も定額で乗る時代! カーリースとは何が違う? メーカー系「サブスクリプション」の特徴

「短期間契約」で「安い」中古車サブスクのメリットとは?

●ホンダ「Honda マンスリーオーナー」

 ホンダが2020年1月からスタートしたサブスク「Honda マンスリーオーナー」の特徴は、月額の支払いを抑えるために中古車を利用していることと、期間が最短1か月、最大11か月で1か月単位での契約が可能なことです。

ホンダのサブスクは中古車を使用するため価格が安く抑えられる
ホンダのサブスクは中古車を使用するため価格が安く抑えられる

 最低料金が「N-BOX」の月額2万9800円と、KINTOのパッソの月額3万2780円と比較して、中古の軽自動車の割に安くないと思われるかもしれませんが、パッソの金額は3年契約の場合です。

 たとえばN-BOXと同じようにパッソを1か月で解約する場合は、残利用料5か月分+追加精算金5か月分の合計10か月分の中途解約金として32万7800円が発生してしまうことから、短期間での利用なら、ホンダのサービスは圧倒的に安いといえます。

 月間走行距離制限は1000kmとやや少なめですが、超過した場合の追加精算金も6円/kmと他社より安価です。

 クルマのサブスクは、ほぼカーリースと同じといわれていますが、「Honda マンスリーオーナー」はどちらかというとレンタカーに近いサービスです。

 もちろん、税金、諸費用、メンテナンスと故障修理費に加え、車両保険付きの任意保険まで含まれていますが、レンタカーと同様に、事故などをおこしてクルマが利用できない場合は営業補償金「ノンオペレーションチャージ(NOC)」を負担しなければなりません。

 現在(2020年6月上旬現在)は埼玉県和光市のディーラー系中古車販売店「U-Select 城北」のみでの取り扱いですが、サービス開始当初から好評で今後は順次拡大していく予定だといいます。

●日産「ClickMobi(クリックモビ)」

 日産の「クリックモビ」は、他社のサブスクよりカーリース寄りのサービスです。その理由は、他社ではコミコミに含まれる任意保険が別料金なうえ、日産のカーリースである「日産マイリースプラン」として日産フィナンシャルサービスと契約するからです。

 日産のカーリースとの違いは、オプション扱いであるメンテナンスプランが「クリックモビ」には含まれることと、申し込みがオンライン限定になること。

 用意されるクルマは8車種とリースよりも少なめですが、月間走行距離制限を1000kmと1500kmから選べるなどメリットはそのままです。

 均等払いの3年契約で最安値は「デイズ」の3万7070円から。現在のところ対象エリアはまだ13道府県しかありませんが、これからさらに拡大する予定です。

●ボルボ「smavo(スマボ)」

 ボルボのスマボは2017年の導入以来、「スマートにボルボに乗れる」をコンセプトに着実に契約数を増やし、2019年は新車販売の約9%がスマボでの契約という高い実績を残しています。

 スマボには新車を対象にする2プランに加え、ボルボ認定中古車の「SELEKT(セレクト)」を対象とした「SELEKT SMAVO(セレクト・スマボ)」が設定されました。

 前者には2年後から乗り換えできる3年契約の「SMAVO 2/3(スマボ・ニイサン)」と、3年後から乗り換え可能な5年契約の「SMAVO 3/5(スマボ・サンゴウ)」があり、「V40」と「V40クロスカントリー」を除くすべてのボルボ車が対象となっています。

 残価保証率(返却時の査定額)が高く、高額な輸入車でありながら月々の支払額が低く抑えられているのが特徴です。

 一方で「セレクト・スマボ」は、登録後18か月以内かつ走行距離1万2000km以下の認定中古車を対象としたサービスです。契約は1年単位で、車両の販売価格の1.3%が月額料金(税込)。ただし、ほかのサブスクと異なり、登録諸費用分の頭金が必要です。

 ボルボのサブスクには任意保険が含まれていないこと、そして月間走行距離は750kmまでと他社より短いことには注意が必要です。超過した場合の追加精算金は新車が15円/km、中古車が25円/kmとなります。

※ ※ ※

 今後、各メーカーが競い合い、サービスの向上と低価格化が予想されますが、現状としてはどのサブスクも若干の割高感は否めません。

 しかし、任意保険が高額な若年層においては、保険料の含まれるサービスなら逆に割安になるケースもあります。

 喫煙やペットの同乗といった禁止事項に該当しないようなら、一考の価値はあるでしょう。

【画像】買うより安い!? クルマのサブスクがお得!(14枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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