マツダSUV初「二桁車名」最初は不安も… 主力に急成長「CX-30」人気の要因とは

CX-30を軸としたマツダのSUVは、さらに進化する!?

 では、ユーザー層はどのような人がメインなのでしょうか。

 マツダによると想定通り、独身の方、また既婚で未就学児童がいるヤングファミリー、そして40代から50代の子離れ世帯がメインユーザー。それ以外にも幅広い層に人気が広がっているそうです。

 販売状況について、さらに踏み込んでマツダに聞きました。

 マツダ「CX-30」
マツダ「CX-30」

――CXの二桁数字モデル第一弾として、商品企画部門として市場導入前の緊張感はどれほどでしたか。

 先行する各CXシリーズが一定の評価があるなか、“ニュー・ネーム・プレート(まったく新しい名前)”としての導入で、CX-30のコンセプトをお客さまに理解していただき、また受け入れていただけるかという意味での緊張感は非常に高まりました。そのため、導入に際しては、CX-30の提供価値とストーリーの伝え方を入念に準備してきました。

――発売から半年を過ぎ、商品企画担当としてのいまの思いはいかがでしょうか。

 狙いであったボディのサイズ感とパッケージとデザインの高次元での融合は、多くの方に受け入れられたと感じ、商品の方向性は正しかったと安堵しています。

――販売現場の話ですが、乗り換え前の車種は、自銘柄では、CX-3、CX-5、デミオ(現マツダ2)が多く、他銘柄ではトヨタ「C-HR」、スバル「XV」、ホンダ「ヴェゼル」という名前が挙がっています。そのなかで気になるのはCX-5とのカニバリ(食い合い)ですが、実際どうでしょうか。

 国内販売店では現在、CX-30を軸としたSUVラインアップをご提案しています。CX-30想定のご来店で、こ自身のライフスタイルに合わせて再検討した結果、CX-5購入という場合もあります。CX-30の発売後もボディサイズや荷室容量などの違いによりCX-30、CX-3、CX-5、CX-8で売り分けができております。マツダSUV群としての相乗効果を得る体制が整いました。

――最後にSKYCTIV-Xについて。マツダ3が発売で先行しましたが、市場からの反応をどう意識していましたか。
 
 発売開始はマツダ3と若干違うものの、CX-30とほぼ同時開発の日程で進めてきました。欧州で初めてSKYCTIV-Xを導入して以降、賛辞や激励などさなざまなコメントを頂いています。技術は日ごとに進化しており、これまでSKYCTIV-GとDがそうであったように、お客様のコメントを参考に、今後もより良いエンジンに育成してきたいと思っています。

※ ※ ※

 2020年は欧州を皮切りに、マツダ初の量産型EV「MX-30」を発売予定。軽から大型車まで、SUV激戦区の様相を呈してきた日本市場で、CX-30を軸足としたマツダSUV群のさらなる進化に期待したいと思います。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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