クルマのバッテリーはなぜ種類がバラバラ!? アイドリングストップ車用が特別な理由とは

エコカー専用と称されるバッテリーは、普通のバッテリーと何が違うのでしょうか。価格も一般的なバッテリーよりも高額なことが多い、専用バッテリーの種類や特徴を紹介します。

エコカー対応バッテリーにはさまざまな種類がある

 最近のクルマ用バッテリーには、「ハイブリッド車」、「アイドリングストップ車」、「充電制御車」など、さまざまな区分があり、以前のように容量を含めたサイズだけ合っていれば適合するわけではなくなってきています。

 エコカー対応バッテリーとひとくくりにされてしまいがちですが、それらは何が違うのでしょうか。

バッテリーの種類はさまざまなものがある
バッテリーの種類はさまざまなものがある

 アイドリングストップ車用のバッテリーと充電制御車用のバッテリーは違うほか、サイズや形状の違い、ターミナルのプラスとマイナスの位置など多彩ですので、必ず適合したものを選ぶのが大原則です。

 ハイブリッド車でもなく、アイドリングストップ機能もついていないクルマでも、ほとんどに入っている機能が充電制御です。

 従来はエンジンがかかっているときは発電機からの電気が常にバッテリーを充電している状態でしたが、現在は必要なときだけ充電することでエンジンの負荷を減らすほか、なかには惰性で走行している際に積極的に充電するよう仕組みになっているクルマもあります。

 充電制御車では、バッテリーの充電と放電を多く繰り返すため、従来のバッテリーにはないこのような使い方に対応するようになっています。

 そして、現在では充電制御車が多くなり、市販の交換用バッテリーでは通常品が「充電制御車対応」となっていることも多く、区別されない状況になりつつあります。

 続いてハイブリッド車用のバッテリーは、走行用のバッテリーではなく補機用のバッテリーで、システムの起動のために必要です。

 区別されている大きな理由はトヨタ「プリウス」のように室内設置のハイブリッド車が存在し、その場合は密閉構造にできるVRLA(制御弁式バッテリー)タイプが使われているからです。

 室内設置のクルマに通常の開放型バッテリーを設置してしまうと、充電時に発生するガスが室内に侵入してしまうことがあります。

 反対に、補機バッテリーを室内設置していないハイブリッド車では通常の充電制御車と同じバッテリーを使っていることも多いです。

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