車でテレワーク!? 日産提案の「在車勤務」 新しい生活様式の定番なるか
緊急事態宣言が全国で解除された後も政府は「新しい生活様式」を推進しています。そのなかで、テレワークでの働き方について触れていますが、現実的には自宅でのテレワークにはさまざまな問題点があります。そのなかで、日産はクルマでのテレワークを提案するOneMoreRoomという取り組みをスタート。どのようなものなのでしょうか。
日産がはじめる新しい取り組み!「在車勤務」とは?
新型コロナウイルスの影響により、テレワークを導入する企業が増加しています。政府が発令した緊急事態宣言は、2020年5月25日で全面解除となりましたが、外出自粛後には「新しい生活様式」を推進。そのなかには、「働き方の新しいスタイル」という項目で、テレワークでの働き方を紹介しています。
そんななか、日産が新しい働き方の提案として特設サイト「OneMoreRoom」を開設。どのような狙いがあるのでしょうか。
日産によると、在宅勤務を求められる人は約850万人だといいますが、なかには自宅で仕事の環境を整えることができない人も少なからず存在。学校が休校になり、子どもが家にいるため仕事に集中できないなど、在宅勤務にはさまざまな問題があります。
そこで、日産はクルマをもうひとつの部屋として利用する、在宅勤務ならぬ在車勤務を提案する「OneMoreRoom」といった取り組みをはじめました。
OneMoreRoomの特設サイトでは、車内で快適に働くためのさまざまなアイデアが掲載され、各分野の専門家による監修のもと、クルマで仕事をする際の注意点なども紹介しています。
また、自宅にあるものを活用できる自作ツールとして、余ったダンボールが膝上デスクになる「ダンボールデスク」、料理用ボウルとワイヤーハンガーを活用したWi-Fi速度を向上させる「料理用ボウルWi-Fiアンテナ」、不要なTシャツ3枚とポリ袋で作る「古着リユースクッション」、そして長時間の着座姿勢で血行を良くするための「エコノミークラス症候群対策ストレッチ」など、4つのヒントを提案。
OneMoreRoomを提案する背景について、日産広報部の担当者は以下のように話します。
「実際に、弊社の契約社員は在宅勤務をおこなっています。そのなかには、在宅環境によりテレワークが難しいために、車内で仕事をしている職員もいます。また、大事な会議の際のみクルマを利用しているケースも見られました。
きっと、世の中でも同じ思いをしている人々が大勢いると考え、まずは車内で業務をしている社員にヒアリングをはじめました。
そして、車内で仕事をする際に、どういったものが必要なのかを考え、有識者の人々にもアドバイスを頂きながら、4つのヒントをとまとまりました」
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OneMoreRoomの取り組みは、在宅勤務をされているなかで、集中できない、大事な会議で周囲の音が気になるなど、困っているすべての人々を対象としています。
こうした取り組みを通して、自動車メーカーとしてクルマを売るだけでなく、より幅広いユーザーに役立つ情報を提供することを目指しているようです。
では、もうひとつの部屋としてクルマを提案する先には、どういった意図が隠されているのでしょうか。前出の日産広報部の担当者は、以下のように話します。
「少しの工夫をすれば、クルマは部屋としても活用できることをもっと大勢の人に知っていただければと思います。
また、単なる移動手段だけではなく、さまざまな活用方法があるものだと気づいてもらうことで、困っている人々のヒントになれば幸いです」
今後の展開によっては、クルマはモビリティとしての役割だけでなく、さまざまな形で私たちの生活スタイルに浸透してくるかもしれません。
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