カッコイイとカッコ悪いは紙ひとえ!? 評価が分かれた微妙なデザインの車5選
アメリカナイズされた外観は好みが分かれた!?
●ホンダ「エレメント」
ホンダ「エレメント」は、「ジェネレーションY」と呼ばれる1980年代から1990年代に生まれたアメリカの若者をターゲットに、2002年に発売されたトールワゴンタイプのSUVです。
開発、デザイン、生産のすべてがアメリカでおこなわれ、日本では2003年から輸入車として販売が開始されました。
デザインの特徴はボディを一周するように配置された樹脂製パネルで、スチール製パネルと色分けされた2トーンがアクセントになっています。
また、フロントドアが前側に、リアドアが後側に開く「観音開き」のヒンジドアとなっており、センターピラーが無い構造も、SUVではユニークでした。
テールゲートは上下に開き、下側のゲートはそのままベンチとして使用可能で、アメリカではテールゲートに腰掛けて仲間と過ごすことを「テールゲート・パーティ」と呼び、まさにアメリカならではのアイデアが取り入れられています。
エレメントは目論見どおりアメリカの若年層から受け入れられてヒットしましたが、日本では特徴的な外観が安っぽく見えるという意見が多く、発売から2年ほどで販売を終了。
なお、アメリカでは2009年にフロントフェイスが一新されるマイナーチェンジがおこなわれ、2011年まで販売されました。
●三菱「ギャランスポーツ」
三菱「ギャラン」は1969年から2015年まで販売していた三菱が誇る名車です。その歴史上で、幾度となくヒットを記録しますが、1994年に発売された派生車の「ギャランスポーツ」は、ギャラン史上でも特異なモデルとして知られています。
ギャランスポーツのボディは欧州仕様をベースにした5ドアハッチバックセダンで、フロントに小ぶりなバンパーガードと、ルーフレールを装着した、当時のRVブームを意識したクロスオーバーモデルです。
「GT」と「RV」を融合した「GTRV」をコンセプトに開発され、トップグレードのエンジンは最高出力240馬力(5速MT)を誇る2リッターV型6気筒DOHCツインターボを搭載し、フルタイム4WDシステムを組み合わせ、大型のリアウイングを装着するなど本格的なスポーツ走行も可能となっていました。
ステーションワゴン並の使い勝手のよさがある高性能な4WD車と、オールマイティなクルマとして評価されてもおかしくない内容ですが、5ドアハッチバックセダンは売れないという当時のジンクスどおり販売は低迷。
次世代のギャランでは、5ドアハッチバックセダンは廃止されました。
※ ※ ※
最後に紹介したギャランスポーツの、5ドアハッチバックセダンは売れないというジンクスには、各メーカーとも長く苦しめられました。
欧州では昔から定番で人気のあるボディ形状でしたが、日本では1980年代から出ては消えてを繰り返してきた歴史があります。
2000年代になると、トヨタ2代目「プリウス」をはじめ5ドアハッチバックセダンが売れるようになり、現在では売れないジンクスは存在していません。
かつての5ドアハッチバックセダンは、セダンをベースに後部をハッチバック形状にしただけのモデルが多く、かなり無理矢理感があったことから人気が出なかったのかもしれません。
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