コロナ禍でなぜ新車販売好調!? 自動車メーカーで唯一ダイハツが一人勝ち組の理由
2020年4月の新車販売台数(軽自動車を除く)が発表されました。各メーカー共に新型コロナウイルスの影響を受け、大きく落ち込んでいます。しかし、ダイハツのみ4月が前年比150%を記録する勝ち組となったのです。なぜ、ダイハツは好調を維持出来たのでしょうか。
ダイハツを支える2大車種とは?
新型コロナウイルス感染拡大のため緊急事態宣言が発令された2020年4月、日本の新車販売は軒並み大きく落ち込む結果となりました。しかし、ダイハツだけが前年比を大きく上回る結果を記録し、4月は前年比150%の好調をキープ。その理由はどこにあるのでしょうか。
日本自動車販売協会連合会によると、2020年4月の新車販売台数(軽自動車を除く)は14万4674台となり、前年比でマイナス約30%となりました。
新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛により、消費が落ち込んでいることが顕著に現れています。
また、メーカー別に見た普通車の新車販売台数では、「ヤリス」や「ライズ」が好調のトヨタでさえマイナス約20%、新型「フィット」投入のホンダもマイナス約15%、「ノート」と「セレナ」を看板とする日産はマイナス約50%となっています。
また、もっともマイナス幅が大きかった三菱では、なんとマイナス約65%も落ち込む結果となりました。
そんななかでも前年比を大きく上回る数字を記録しているメーカーがダイハツです。2020年4月では、前年同月と比べてプラス約26%となっています。
では、なぜダイハツはコロナショックのなかで、このような好調をキープしているのでしょうか。
その大きな要因は、トヨタと共同開発した2019年11月にデビューしたコンパクトSUV「ロッキー」と、トヨタやスバルにもOEM供給されている人気コンパクトワゴン「トール」という2台の奮闘が挙げられます。
2019年4月のデータをみると、ダイハツの普通車における新車販売台数は2662台となっており、そのほとんどをトールの2152台が占めています。
一方、2020年4月では、普通車の新車販売台数は3346台となっていますが、そのほとんどを占めるのはロッキーの2131台です。これにトールの販売台数である915台を足せば3046台となり、販売の90%以上を占めます。
とくに、ロッキーの好調はダイハツを大きく支えている要素でしょう。2020年に入ってからもコンスタントに3000台以上を販売しており、3月では5011台を記録するなど安定した人気を誇っています。
では、この好調な要因とはなんなのでしょうか。
軽自動車を除いたデータで語るのは、まったく意味がないと思います。「コロナの中でも好調」というのははなはだ認識違いで、前年同期に出ていなかったクルマの差について、さも好調そうに書くのはおかしいと思います。