ハイブリッドは人気なのに… トヨタも後押しするPHEVが日本で普及しない理由
日本でPHEVが普及しない意外な理由とは?
PHEVにとってもっとも大きな課題は、ハイブリッド車、ガソリン車、ディーゼル車との価格差だと思います。プリウスとプリウスPHVの各エントリーモデルで比較すると、その差は67万2100円です。
現在、日本でPHEVを購入すると、国からクリーンエネルギー自動車(CEV)補助金が交付されます。金額は、プリウスPHVのように、クルマの外部に給電できる場合は22万円(給電機能がないと20万円)。
この補助金により差額は45万円まで縮小しますが、各メーカーでのガソリン車とハイブリッド車との価格差が現在、30万円程度であることを考えると、「当面はハイブリッドで十分」と考える人が多いのも納得できる気がします。
また、日本ではPHEV市場自体がまだ小さく、どのクルマも価格が高めで、国産車ではプリウスPHVが323万7300円から434万5000円、アウトランダーPHEVが393万9100円から529万4300円、ホンダ「クラリティPHEV」が598万9500円です(消費税込)。
さらに2020年夏頃までにはトヨタ「RAV4 PHV」が追加される予定ですが、価格は400万円台後半から500万円前半が予想されます。
欧州メーカーのPHEVを含めたクルマ選びができる、生活にかなり余裕がある人たち向けのクルマという印象です。
では、今後は欧州を含めて世界的にPHEVが増えることで、量産効果で価格が下がり、日本でもプラグインハイブリッド車の普及が一気に進むのでしょうか。
筆者(桃田健史)の私見では、けっこう難しいと思います。
欧州では、そもそもハイブリッド車が普及していなかったところにPHEVが登場しましたが、日本ではすでにハイブリッド車文化が根付いています。日本市場に特化した、日産の「e-POWER」の認知度も高いです。
また日本には、価格が安く、しかも税制優遇があり、さらに下取り価格が高いという軽自動車が存在します。
日産と三菱が共同開発している新型の軽EVも、PHEVの手強いライバルになるかもしれません。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
マンション住まい含む月極駐車場の電化をしなければ。コインパーキング大手辺りが、パワーグリッド系電力会社とタッグを組んで車を巻き込んだスマートグリッドを構築してバッテリーの2割位の容量を自然エネルギーによる過剰、余剰の吸収管理して電力の有効活用をしてく方法を実現してほしいですね。
自然発電は推力やゴミ焼却発電ならましですが、太陽光発電や風力発電などは環境破壊が深刻でほどんどが詐欺です。
Ev化は莫大な電力を必要とするので原発推奨してない日本では環境破壊になってます。そう言う事を知らない事はエコではなく、エゴです。