ドラレコ売上急増!? 2019年に販売台数が伸びた理由とは

近年、増加傾向にあるドライブレコーダー。とくに、2019年では大きく販売台数を伸ばしました。その要因はどこにあるのでしょうか。

ドラレコ市場に急激の伸び…そのワケは?

 あおり運転に対する抑止力として注目を浴びているドライブレコーダー(以下、ドラレコ)。その2019年の販売台数はその前の年の2018年に比べて大きく増加したといいます。なぜ、急増したのでしょうか。

トラブル時の証拠として映像と音声を自動記録できるドラレコ
トラブル時の証拠として映像と音声を自動記録できるドラレコ

 現在のあおり運転問題は、2017年の東名高速の事故をきっかけに、一気に社会的な注目度が高まったといわれています。

 この事故により、あおり運転防止のための取り締まりも強化されました。道路交通法第26条には「車間距離の保持」についての規定があり、これに違反すると「車間距離保持義務違反」となります。

 警察庁によると、高速道路における車間距離保持義務違反は2015年(7571件)、2016年(6690件)、2017年(6139件)、2018年(1万1793件)、そして2019年は1万3797件と年々検挙件数が増えています。

 また、あおり運転でのトラブルを防ぐための手段として、ドラレコも年々売上を伸ばしています。

 国内の市場調査をおこなうGfKジャパンは、全国のカー用品店、家電量販店、インターネット通販などの販売実績をもとにドラレコの販売動向を調査した2019年データを発表しました。

 それによるとドラレコの国内販売台数は、2015年時点で約60万台だったのが、年々増加していき2017年には100万台を超え、2019年は177万台(前年比27%増)に達しています。

 2019年の市場動向では、8月に前年1.7倍、9月は同2.6倍と急激に販売台数を伸ばしました。これは、8月に常磐自動車道で発生したあおり運転殴打事件などの危険運転に関する報道が相次いだ影響によりドラレコの需要が増加したとみられています。

 また、9月は翌10月に消費税増税が控えていたための、駆け込み需要を受けての結果でした。

 このように、大きな話題となる事件やトラブルがある度にドラレコの販売台数が伸びてきたことがわかります。

 一方で、高性能・多機能なドラレコが販売されるなかで、「どれが良いのか分からない」という声もあるようです。実際にドラレコを購入する際にはどのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。

 売れ筋のドラレコについて、大手カー用品店の担当者は次のように話します。

「最近では、カメラが前後セットとなっているタイプが人気です。直近の月間販売ランキングTOP5を見ても、ほとんどが前後のカメラがセットのものとなります。

 これは、ドラレコを購入されるお客さまは、第一にあおり運転対策やトラブル時の証拠として使えるものを要望されることが多いだめだと思います。

 また、駐車監視機能も人気です。現在、売れ筋のドラレコでは、ほとんどのタイプに駐車監視機能が標準で搭載されています」

※ ※ ※

 ドライブレコーダーの設置は他車との事故に備えるという目的のほか、撮影した映像を自ら確認し、その後の運転に役立てるという活用方法も推奨されており、警察庁は次のように説明しています。

「記録された映像を見ることにより、運転者がヒヤリハット・交通事故を起こしやすい運転行動を振り返って客観的に確認することができます。これにより、運転者は自身の好ましくない運転特性を把握し、その反省を活かして安全運転に対する意識を向上させ、交通事故に遭うことを防止できます」

 あおり運転対策だけではなく、さまざまな活用法ができるドラレコですが、市販の汎用品以外にも純正装着ともいえる代物も今後は出てきそうです。

 2020年6月発売予定のトヨタ新型「ハリアー」では、同社初となる走行中の前後方向映像を録画可能なデジタルインナーミラーを採用しています。これにより、市販のドラレコ市場にどのような影響があるか注目です。

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