なぜ毎年進化する? 86/BRZは育てるクルマ! 両車の細かな違いとは

トヨタとスバルを代表するスポーツカー「86/BRZ」。その進化の歴史とはどのようなものなのでしょうか。

スポーツカーは育てるもの? その真意とは

 2012年に登場したトヨタ「86」とスバル「BRZ」は、「スポーツカーは育てる必要がある」という考えから毎年改良がおこなわれてきました。ちょっとマニアックになりますが、ここではその歴史を振り返ってみたいと思います。

東京オートサロン2020に展示されたBRZ
東京オートサロン2020に展示されたBRZ

 1回目の改良(B型:2013年)は不具合対応(イグニッションコイル/エンジンノイズ)が主で、BRZのみ装備/オプションの見直しがおこなわれました。

 2回目の改良(C型:2014年4月)は、フロントサスペンションメンバー/リアダンパー取り付けボルトのフランジ厚さをアップさせることで結合剛性アップとショックアブソーバーの特性変更(ピストン/バルブ/オイル)を実施。これらは従来モデル(A/B型)のユーザーもアップデート可能な内容で、多くのユーザーが試したと聞きます。

 また、C型への進化と合わせて、86はZFザックス製アブソーバーとBBS製鍛造アルミホイール(18インチ)を用品設定。これらはメーカー自ら量産の枠を超えた“理想の86”として開発をおこなったことから、「ファクトリーチューン」と呼ばれました。

 3回目の改良(D型:2015年4月)は、C型とは違い既販モデルが後から手を入れるのが難しい部分に手が入りました。

 ボディは相対的にリア周りが弱いといわれていたので、リアバルクヘッド周りの板厚を上げることで剛性をアップ。

 この変更に合わせて電動パワーステアリングの特性もアップデート。実はこれらの変更は次の改良への準備という意味合いもあったそうです。

 4回目の改良(E型:2016年7月)は初の大幅改良となりました。エクステリアはフロントバンパー、ウインカー内蔵のフルLEDヘッドライト、フェンダーガーニッシュ、LEDリアコンビランプ、新デザインのリアウイング、アルミホイール(17インチ)などを変更。

 インテリアは新デザインのステアリングホイール(直径365→直径362、回転慣性重量10%低減)、マルチインフォーメションディスプレイ内蔵の新デザインのメーター、さらに各パネル類の変更や配色も変更されています。

 ボディ/シャシはD型での剛性アップに加えて、エンジンルーム内のV型のブレース取り付け部の剛性アップ、リアはホイールハウス内にパッチの追加とスポット溶接追加、フロアトンネルのブレースの板厚アップなどをプラス。体幹を鍛えたボディにあわせバネ/ダンパー(ショーワ製)/スタビライザーなどが再チューニングされています。

 また、86では、ディーラーオプションだったザックス製ダンパーはメーカーオプションに昇格し全グレードに設定。

 一方、BRZはザックス製ダンパーとブレンボ製ブレーキ、7.5Jアルミホイールを装着する新グレード「GT」を追加。その後、86にもそれに相当する「ハイパフォーマンスパッケージ」が追加されています。

 パワートレインにもメスが入り、エンジンは吸排気系とエンジン内部のフリクション低減、ブロックの剛性アップを実施などにより、MT車は最高出力が200馬力から207馬力、最大トルクが205Nmから212Nmへとアップ。また、ファイナルは4.1から4.3にローギアード化され加速性能も向上しました。

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