長距離運転は要注意! 運転者次第で天国と地獄 重要な要素とは
本来であれば、GWは旅行に行楽、帰省などで各地の高速道路では大渋滞が予想されていました。しかし、緊急事態宣言が全国に拡大している現在では、不要不急な外出は自粛しなければなりません。今回は、あえて本来のGWでは長時間の運転となることが多い場合において、起こり得るさまざまなリスクや危険を紹介していきます。
長時間ドライブの注意ポイントとは?
2020年4月16日に全国へと拡大された緊急事態宣言。現時点(4月22日)では、5月6日までの期間で不要不急の外出を自粛する要請が出ています。
本来であれば、GWは旅行に行楽、帰省などで各地の高速道路では大渋滞が予想されていました。今回は、あえて本来のGWでは長時間の運転となることが多い場合において、起こり得るさまざまなリスクや危険を紹介していきます。
国土交通省によれば、「クルマの運転は精神的な負担が大きいことから疲労を生みやすく、また蓄積されやすいものです」とされています。では、どんなポイントに気をつければ安全な長時間ドライブが可能になるのでしょうか。
まず気を付けなければならないのは、「運転疲れ」です。
トラックドライバーや、運送・配送にかかわる仕事をしている人は、普段から長時間クルマに乗っています。しかし、休日にのみ運転する人の場合、「少しでも先に進んでおこう」と無理をしてしまうことも少なくありません。長時間の運転による疲労は、自覚症状が出にくいこともあるため、注意が必要です。
例えば、「ぼうっとしてしまう」「あくびが出る」「同じ姿勢に疲れてきた」といったことを自覚した場合は、疲労が溜まっていると判断して良いでしょう。
また、肉体的な疲労感が無かったとしても、精神的な疲労が蓄積している場合もあります。クルマの運転は「認知」「判断」「操作」を常に繰り返しているため、精神的な負担が高いとされています。
そのため、一定距離を走ったら休憩する、サービスエリアやパーキングエリアなどで、ストレッチをおこなうといったことを心がけましょう。
ずっと同じ姿勢を続けていると、とくに肩や背中、腰が疲れやすくなってきます。運転中でも、肩を動かすストレッチをおこなうことで、血行を促進し、運転疲れを予防することができます。「運転するときだけ眼鏡をかけている」という人は、眼鏡を見直してみることも有効です。
次に注意しなければならないのは「運転中の眠気」です。
高速道路は、ドライバーが注意力を失わないために、直線部分だけではなく、円を組み合わせたカーブや、「クロソイド曲線」と呼ばれる直線と円を組み合わせたカーブなどで構成されています。
しかし、新東名高速道路など速度域が高くなる区間においては、曲率が緩やかで単調な道路が続く場合もあり、居眠り運転を誘発することもあります。そのため、運転手による自己管理がとくに重要となります。
公益財団法人交通事故総合分析センターによれば、高速道路における死亡事故の割合は、そのほかの要因の事故に比べて4倍以上多いとされています。
居眠り運転は前方不注意の大きな要因ともされ、減速や回避などの操作がおこなわれないまま、前を走るクルマや、渋滞の最後尾に追突し、重大事故となってしまう例もあります。
また、JAFでは、運転中の眠気を防止するポイントとして、疲れを感じる前に休憩を取ることを推奨しており、長距離を運転する場合は、2時間に1度休憩を取ることで、心身の覚醒を保つことができ、居眠り運転の予防にも有効です。
実際に、長距離を運転するトラックなどの運送事業者では、睡眠時間の確認や、血圧・体温などの体調管理を徹底して、過労運転や居眠り運転に最大限の注意を払っています。
毎日運転をしているわけではない人にとって、眠気や疲労を我慢した運転が危険な行動であることがわかります。
3つ目は、「余裕のあるドライブ計画」を立てることです。
ギリギリのスケジュールや、時間に余裕が無い場合、焦る気持ちから無理な追い越しや、無意識のうちにあおり運転をおこなっててしまうなど、危険な運転の原因となる可能性があります。
「自分は余裕のあるスケジュールを立てているから焦らない」と思っていても、道中の渋滞やトイレ休憩の時間が長引いてしまい、「時間を取り戻すために急がなければ」という心理状態に陥ることがあります。「余裕のあるドライブ計画」とは、時間と心理の両面に注意する必要があるといえるでしょう。
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