車高の上げ下げカスタムは何のため?「ローダウン」「リフトアップ」をおこなう意味

ドレスアップ効果と悪路走破性を高める「リフトアップ」

 車高を上げるカスタム「リフトアップ」とはどのようなものでしょうか。

 リフトアップは、もともとSUV発祥の地であるアメリカから1970年代にはじまったカスタムで、オフロード性能を高めるために用いられる手法で、SUVのなかでも、おもに本格的なクロスカントリー性能を持つ「ラダーフレーム」の車種で見られるカスタムです。

リフトアップしたスズキ「ジムニー」
リフトアップしたスズキ「ジムニー」

 ラダーフレームとキャビンの間のマウントを交換することで比較的かんたんに車高を稼げることから、最近ではドレスアップ効果を狙ってカスタムすることが増えてきています。

 さらにアメリカでは、普通のクーペやセダンを専用キットを使った「ハイライザー」系カスタム(車高を上げて30インチなどの巨大なホイールを装着させるカスタム)などもありますが、これは完全にドレスアップ効果を狙ったものだといえます。

 このリフトアップのメリット・デメリットについて、前出の高島氏は次のように説明します。

「リフトアップすると、サスペンションのストローク量がより稼げることで、険しい岩場やぬかるんだ路面などでもボディを傷つけることなく走行できます。

 またホイールハウスのサイズを気にすることなく大径ホイール&タイヤが装着できるので、アメリカのモンスタートラックのような迫力のドレスアップ効果を狙うこともできます。

 ただし重心の位置が極端に上がるので、高速道路での直進安定性やコーナリング性能が低下してしまうことが推測されます。

 またキャビンの位置も必然的に高くなるので、乗り降りがかなり大変になり、前方視界は遠くまで見渡せますが、逆に自車の足元が見えにくくなってしまうことは注意が必要です。

 こちらも4cm以上のリフトアップの場合は『構造変更』の手続きをとる必要があります」

※ ※ ※

 クルマの車高を低くすればスポーティなイメージに、車高を上げればヘビーデューティなオフロード感を強調できるというメリットがありますが、それにともなうデメリットもあります。

 また、車高が上下4cm以上変化する場合は構造変更の手続きが必要なので、その点は注意しないといけません。

【画像】車高の上げ下げカスタムで見た目はどう変わる?(17枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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