えっ!? ランドクルーザーなのに2人乗り? 珍2シーター車5選

世界的に人気のクロカン4WD車にも2シーターがある!?

●ルノー「クリオV6ルノースポール」

まるで往年のグループBカーのようなつくりの「クリオV6ルノースポール」
まるで往年のグループBカーのようなつくりの「クリオV6ルノースポール」

 1990年に発売されたルノー「クリオ」は5(サンク)の実質的な後継車としてデビューした、3ドアと5ドアハッチバックのコンパクトカーです。

 ちなみに、クリオは登録商標の関係から日本では「ルーテシア」の車名で現在も販売されています。

 そして、1998年に2代目クリオが発売されると、2001年にはクリオをベースにリアミッドシップに230馬力を発揮する3リッターV型6気筒自然吸気エンジンを横置きに搭載した「クリオV6ルノースポール」が登場。

 クリオV6ルノースポールはキャビンの後半部分がエンジンルームとなっており、2シーター化されています。

 外装はクリオのイメージを残しつつも、大きく張り出した前後のフェンダーによって迫力あるフォルムとなっており、クリオと共有するパーツはほとんどありません。

 2003年にはクリオのマイナーチェンジとともにフロントフェイスを一新し、日本にも「ルーテシア ルノースポールV6」として正規輸入されました。当時の価格は588万円(消費税5%込)です。

●トヨタ「ランドクルーザー コマーシャル」

ある意味贅沢な商用車の「ランドクルーザー コマーシャル」
ある意味贅沢な商用車の「ランドクルーザー コマーシャル」

 トヨタは英国市場において、「ランドクルーザー」のラインナップに「ランドクルーザー コマーシャル」を設定しています。

「コマーシャル」というのは「商業上の」という意味で、つまり商用車版のランドクルーザーです。

 このランドクルーザー コマーシャルは、一見すると日本で販売している「ランドクルーザー プラド」と同じに見えますが、5ドア(ロングホイールベース)に加えて3ドアボディ(ショートホイールベース)をラインナップ。どちらも2シーター化されており、後席部分を含めてフロントシートの後部はすべて荷室です。

 また、ハロゲンヘッドライト、スチールホイール、マニュアルエアコンなどの装備を簡素化し、リアサイドウインドウはガラスではなくプレートがはめ込まれています。

 エンジンは2.8リッター直列4気筒ディーゼルにMTのみが組み合わされ、燃費は10.4km/L(複合燃費)と比較的良好です。

 なお、前出のミラージュ ザイビクスや、ランドクルーザー コマーシャルのようなパネルバンタイプのモデルは、英国において税法上で優遇されるため、ほかにも数多く存在します。

※ ※ ※

 現在、マツダ「ロードスター」やトヨタ「スープラ」など、2シーターのスポーツカーは当たり前のように存在しますが、1980年代中頃までは日産「フェアレディZ」くらいしかありませんでした。

 これは、当時の運輸省(現在の国土交通省)が認可しなかったからといわれており、フェアレディZの場合は前身の「ダットサン フェアレディ」から継続して2シーターだったことから、例外的に認められていました。

 たとえば1983年に発売されたホンダ「バラードスポーツ CR-X」は、国内仕様では簡易的なリアシートを装備した4シーターでしたが、北米仕様では2シーターです。

 事故の増加からスポーツカーに対しての風当たりが強く、国産2シーター車の販売が認められない時代でした。

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