世界のトヨタが業界の「タブー」を解禁!? 中古車でのマルチブランド販売は新車にも及ぶか?
「サブスク」モデルも加速? トヨタの新たな動きとは
一連の動きについて、トヨタが表向きに使っている名称が「町いちばん」です。
「町いちばん」について、取締役・副社長(当時)のディディエ・ルロワ氏は2019年12月に詳細な説明をトヨタのウェブサイトに公開しています。
このなかで、「日本におけるビジネス変革のイメージ」という図表があります。
全世代のユーザーと地域のトヨタとの絆を強化するため、所有(新車・サービス・中古車)と利用(法人・レンタカー・KINTO・シェアリング)をつなげる、という戦略です。
毎月使用料や保険料など込々のサブスクリプションモデルであるKINTOは、まだ十分に普及している状況ではありません。それでも、対応車種や中古車へとKINTOを拡充できるのは、前述のようにトヨタは新車と中古車の流通で新しいビジネス基盤を構築しているからです。
このほかの直近でのトヨタの大きな動きといえば、3月末にNTTと業務資本提携を結び、次世代の町づくりであるスマートシティでのデータプラットフォームの共同開発を発表しています。
4月に入り、電子マネー決済、QRコード/バーコード決済を複合的に搭載するキャッシュレス決済アプリ「トヨタ ウォレット」を先行のiOS版に次いでアンドロイド版でも無料提供も開始しました。
こうしたさまざまな動きはすべて、しっかりとつながっているのです。
買う・売る・借りる・貸す・使う…、ユーザーとクルマとの関係が新たなるステージに入るのは、もう時間の問題です。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
他県でセルシオの上玉を見つけても県内の販売に限るとか?言われちゃったしw
レクサスやヤナセにシュテルンなら輸送費払って最寄りの店で購入メンテができるのにね