フィットはホンダの高級車!? ヤリスとは異なる 世界と戦う日本のコンパクトカー
2020年2月に発売されたホンダの新型「フィット」。同時期にライバル視されるトヨタ「ヤリス」もデビューしていますが、フィットはどのような進化を遂げているのでしょうか。
フィットの進化は…刷新? 一新?
コロナウイルスの問題が起きていなければ、いまごろはトヨタ「ヤリス」とホンダ「フィット」の話題で、盛り上がっていたかもしれない。
本来ならフィットは、2019年秋に市販されるはずだったが、EPB(電動式駐車ブレーキ)の製造上の不具合で生産が遅れ、奇しくもヤリスと同じ時期の2020年2月に市販されることになった。
しかし、この2台は紛れもなく、世界と戦う日本の代表選手。サッカーならフォーワードの2トップ。それではフィットの味見をする。
どうしてもヤリスと比べて見てしまうが、最近のホンダのデザインは可愛い系が多い。軽自動車の「N-ONE」しかり、ホンダEVの「ホンダe」しかり。
案の定、フィットも精悍さを主張するのではなく、ファミリーカーとして多くの人に受け入れにやすいデザインになった。
しかし、運転席に座ると、フィットはただ者ではないことがわかる。自動車の安全に長く取り組んできた経験で、運転席からの目線ではAピラーが交差点などの死角を増やし、歩行者などの発見の邪魔になることを懸念していた。
大きなSUVで太い頑丈そうなAピラーは、安全そうに思えるが、予防安全では逆効果。「Aピラーをなくすことができたら」とずっと考えてきた。
しかし、実際に新型フィットにはAピラーは存在するが、視界の邪魔にならないように工夫している。今回、プラットフォームは従来のセンタータンクレイアウトだが、随所に工夫が凝らされており、プラットフォームが同じと否定的に思うことはない。
その工夫とは、視界の邪魔だったAピラーを後退させ、それよりも前方に細い補助的なAピラーを使うことで、フロントガラスを固定している。
衝突時にキャビンの変形を少なくするための、荷重を受け止める本来のAピラーは三角窓を介して、配備されている。
こうしてドライバーから見ると、前方の左右の視界性能は非常に高まり、この優れた視界性能こそが「安全運転の一丁目一番地」だと確信した。
それだけではなく、メーターパネルがスッキリとデザインされ、アップル社の製品のようなインターフェイスを持っている。こうした新しいパッケージとデザインによって、新型FITは新基準を作ったと思うのだ。
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