ご当地ルールは関係ない!? 過去10年で事故減少も… タイヤトラブル増の理由とは
危険なご当地ルールのひとつ「伊予の早曲がり」で有名な愛媛県では、過去10年で交通事故が減少していることが判明。一方で、タイヤに関するトラブルは増加傾向にあるようです。なぜなのでしょうか。
交通事故減少でも…タイヤトラブルは増加
日本全国には、さまざまな「ご当地ルール」なる危険な運転行為が存在。そのなかで、愛媛県には「伊予の早曲がり」と呼ばれるものがありますが、過去10年では交通事故が減少しているといいます。一方で、タイヤに関するトラブルは増加傾向にあるようです。
伊予の早曲がりとは、赤信号でもじわじわと交差点に進入し、青になる直前や青になった瞬間に右折をおこない、対向車が動き出す前に右折するという危険な行為です。
今回、全国でロードサービスを展開するJAFの愛媛支部は、2010年代(2010年から2019年)に実施したロードサービスの件数から傾向をまとめました。
2010年から2019年の10年間において、JAF愛媛支部が実施した「交通事故によるロードサービス件数」を分析したところ、約45%減少していたことが判明。
2010年時点では、1556件の救援要請がありましたが2019年では862件まで減少しており、同様に愛媛県警察が公表した交通事故件数は、2010年の8188件から2019年では2811件までになっているのです。
一方で、2010年から2019年の10年間において、JAF愛媛支部が実施した「タイヤ関係のトラブルによるロードサービス件数」をまとめたところ、約38%増加していたことが判りました。ロードサービス件数の全体に占める割合も10年間で約8ポイント上昇しています。
現在、スペアタイヤを標準で搭載していないクルマが主流になり、スペアタイヤの代わりに「タイヤパンク応急修理キット」が搭載されています。
しかし、現地で修理できない状態(側面の裂傷や破裂など)の場合、修理できる場所まで「搬送する」という解決策を取らざるをえないことから、ユーザー自身によるその場でのトラブル解決が難しくなっているのが現状です。
JAF愛媛支部では、ユーザーの代わりにタイヤの応急修理を実施していることに加えて、スペアタイヤを搭載していないクルマのユーザーに向けて「マルチホイール」を貸し出しています。これをパンクしたタイヤと入れ替えることによって、ユーザーは走行を続けることができます。
なお、JAF愛媛支部は「タイヤは、『走る・曲がる・止まる』という特性に直結している部品です。タイヤの溝の深さ・空気圧・状態(ひび割れ等)が正常であるか、日常点検と定期交換をお願いします」と呼びかけています。
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