豪華すぎるモデル5選 もはや無敵のラグジュアリーセダンとは?
これが本当のファーストクラス的リアシートのミュルザンヌ
●2016年:ミュルザンヌ グランド リムジン バイ マリナー
プライベートカスタマー向けにデザインされ、手作業で製造された「ミュルザンヌ グランド リムジン バイ マリナー」は、コーチビルドカーにおける稀有な一例である。
このモデルは、ミュルザンヌのホイールベースとボディを1000mm伸ばし、後席のヘッドルームを79mm拡大しており、ミュルザンヌの巧みなラインを損なうことのないように念入りにデザインされている。その結果、メーカー製リムジンとしては世界最長となり、そのデザインはホイールベースが長くなっても美しさを維持するものであった。
ミュルザンヌ グランド リムジンは、4つのリアシートすべてが同等の快適さを備えるという目的で設計されている。室内の配置は豪華なプライベート航空機に触発されたもので、リアキャビンには2名用のシートが向かい合う形で2組備えられ、乗員が対面して会話ができた。
特別仕様のヒーター、ベンチレーション、エア・コンディショニング(HVAC)システムは、ベントレーのマリナー部門がミュルザンヌ グランド リムジンのために特別に設計、製造したもの。ふたつのゾーンを別々に設定できるため、後部座席の乗員が自分の好みに合わせて調節が可能だ。
さらに、Apple製iPadを充電するためのハンドメイドのドッキングステーションやドライバーと通話するためのインターコムシステムなど、多くの特注デジタル装備品も用意された。
フロントシートとリアの間のインテリアの仕切りには、ベントレーで初めて実装されるエレクトロクロミック式「スマートガラス」を装備。ボタンに触れるだけでパネル全体が透明から不透明に切り替えることができ、完全なプライバシーを確保することができた。
●2019:ミュルザンヌW.O.エディション(創業100周年記念)
「ミュルザンヌW.O.エディション バイ マリナー」は、ベントレーの創業者に敬意を表し、すべての個体にベントレーの歴史の一部を成した実物が添えられていたことで注目を集めた。
100台限定のこのミュルザンヌの室内には、数十年前にW.O.ベントレー本人が所有していた8リットルモデル(1930年に彼がベントレー・モーターズで最後にデザインしたモデル)に搭載されていたオリジナルのクランクシャフトから切り出した薄片が飾られている。
ミュルザンヌW.O.エディションは、顧客の好みに応じてミュルザンヌの3つのモデルバリエーションのいずれかを指定することができた。
主な装備として、ヴィンテージカーの風格を反映したヘリテージハイドのカラースプリットインテリア、エレガントなベルーガブラックのホイール、そしてアームレストに組み込まれたW.O.自身の所有した8リットルモデルのクランクシャフトから切り出した薄片が飾られた素晴らしいカクテルキャビネットまたはボトルクーラーなどが用意された。
このモデルは好評を博し、たちまち完売となった。
●2020:ミュルザンヌ6.75エディション
マリナー部門が丹精込めて製造する「ミュルザンヌ6.75エディション バイ マリナー」は、わずか30台のみの限定生産である。
この車両は伝説的な6 3/4リットルエンジンに敬意を払って名付けられており、搭載されているエンジンは、2020年に量産開始から60年目を迎えた、伝統あるエンジンである。
エンジンオイルキャップを模したノブが付いた「オルガンストップ」ベンチレーションコントロールなど、このクルマの至る所に6 3/4リットルV8エンジンに対するモチーフが見受けられる。
シートには特製の6.75エディションをモチーフにした刺繍が施され、エクステリアやエンジンルームのクロームバッジにも同様のエンブレムが装着されている。
また、LEDウェルカムランプからもこの同じロゴが投影される。時計およびマイナーゲージのダイヤル表面には、エンジン断面のイラストが描かれ、伝説のエンジンに対するリスペクトが随所に見られるミュルザンヌとなっている。
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