ランクルやスカイラインは50年以上も同じ名前!? 国産メーカーでもっとも古い車は何?

毎年さまざまな新型車が登場する一方、数十年にわたって愛されているロングセラーモデルも存在します。時代のニーズを取り込みながらモデルチェンジを繰り返し、歴史を積み上げてきた、国産メーカー各社のもっとも古くから同じ名前を使い続けるクルマをピックアップして紹介します。

競争の厳しいマーケットで、同じ車名で生き続けるクルマたち

 自動車の歴史はニューモデルの登場とモデルチェンジ、そしてその陰でひっそりと消えゆくクルマによって築かれています。

 自動車の製造・販売は決して慈善事業ではなく、営利を目的としたビジネスです。過去にどんなに人気のあったモデルでも、採算が取れないとなればリストラは免れません。

トヨタ「ランドクルーザー(200系)」
トヨタ「ランドクルーザー(200系)」

 実際に、2019年は三菱「パジェロ」やトヨタ「マークX」「エスティマ」、日産「キューブ」といった、主力車種が生産を終了したことがニュースになりました。

 生産終了となる理由はさまざまですが、かつての人気モデルが消えていくのは一抹の寂しさを覚えます。

 その一方で、時代のニーズに性能やスタイルを変化させながらも、長きにわたり同じ車名で愛され続けるクルマも存在します。

 今回は歴史ある国産車を、各メーカーから1台ずつピックアップして紹介します。

●トヨタ「ランドクルーザー」

 ロングセラーの「クラウン(1955年)」や「カローラ(1966年)」を差し置いて、トヨタの最長寿モデルとして君臨するのが「ランドクルーザー」です。

 初代モデルの登場は1951年、本格生産は1953年にスタートしたのですが、当時の名称は「BJ型ジープ」でした。それが商標権の問題から改名することになり、1954年から「ランドクルーザー」となりました。

 ランドクルーザーはその歴史のなかでライトデューティ系とヘビーデューティ系に分かれたり、乗用車ユースを意識した「プラド」が登場したりと変遷が複雑で、モデル数が多岐に渡るのですが、現在のフラッグシップは200系と呼ばれるモデルです。

 デビューは2007年と13年も前で、一般的なモデルサイクルを考えると、数回フルモデルチェンジをしていてもおかしくないようなご長寿モデルです。

 ボディは全長4950mm×全幅1980mm×全高1880mm(ルーフレール非装着車)と堂々たるサイズ。初代ランドクルーザーは3793mm×1575mm×1900mmと、2019年11月に発売されたトヨタの小型SUV「ライズ」よりコンパクトだったことを考えると、隔世の感というだけでは済まされないサイズアップぶりです。

 搭載される4.6リッターのV型8気筒エンジンは、318psもの高出力を誇ります。一方の初代は、ボディサイズが小さい割りに3.4リッターと排気量の大きい直列6気筒エンジンを搭載。

 最高出力わずか85psと非力感は否めませんが、同世代のクラウンが1.5リッターの48psだったことを踏まえるとなかなかの高性能モデルといえ、「陸の王者」の片鱗をのぞかせています。

●日産「スカイライン」

「スカイライン」は日産を代表するモデルですが、1957年の初代登場時は、富士精密工業(後のプリンス自動車)のクルマとして発売されました。

 その後、1966年にプリンス自動車が日産と合併。当時2代目だったスカイラインは、日産「プリンス・スカイライン」という名称に変更されました。

 日産スカイラインの名称になったのは、1968年に登場した3代目モデルからです。「ハコスカ」の愛称で知られ、高性能グレードの「GT-R」が設定されたのはこのモデルからになります。

 13代目にあたる現行モデルがデビューしたのは2014年のこと。当初は日産が海外で展開する高級車ブランド「インフィニティ」のエンブレムが装着されていることが話題になりましたが、2019年9月のマイナーチェンジで、日産のエンブレムに変更されています。

 搭載されるパワーユニットは、3.5リッターV型6気筒エンジン+モーターのハイブリッドと、3リッターV型6気筒ターボの2種。

 後者はセッティングの異なる2つの仕様が用意され、最強のグレード「400R」では405psもの高出力を誇ります。

 ボディサイズが全長4815mm×全幅1820mm×全高1440mm(FR車)と大柄だったこともあり、当初は「スカイラインらしいスポーティさに欠ける」という指摘もありましたが、この400Rの登場で批判の声は聞こえなくなりました。

 なお、現行モデルのデビュー直後にダイムラー製の直列4気筒ターボエンジン搭載グレードも追加投入されましたが、2019年のマイナーチェンジを機に消滅しています。

 マイナーチェンジ以降のハイブリッド車に、先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」は標準装着される点も注目です。

 特定の条件下において手放し運転ができる機能(ハンズオフ機能)は、日本メーカーとして初の法的認可を受けた優れものです。

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