なぜ日産「MID4」は開発が中止されたのか!? 幻となった車3選
海外にもあった!? 幻の高級SUVとは
●ランドローバー「レンジローバーSVクーペ」
ランドローバーはスイスで開催されたジュネーブモーターショー2018で、世界初のフルサイズラグジュアリー2ドアSUVの「レンジローバーSVクーペ」を、世界限定999台で販売すると発表。
フラッグシップのレンジローバーをベースに、ボディパネルのほとんどを新たに設計し、2ドア化する計画でした。
外観は、すべてのピラーをブラックに塗装することで「フローティングルーフ」デザインとし、レンジローバーのイメージを踏襲しながらも、リアに向かってなだらかに傾斜するルーフラインによってクーペらしさを表現。
内装は前席と後席が異なる色でコーディネートされ、明るい色と落ち着いた色で配色した4種類の2トーンカラーが用意されました。
また、ステアリングやセンターコンソールなどに本木目を採用するなど、高度なクラフトマンシップによる豪華さを演出しています。
エンジンは最高出力565馬力を誇る5リッターV型8気筒スーパーチャージャーを搭載し、8速ATと組み合わされた4WDシステムを採用。0-100km/h加速5.3秒、最高速度266km/hを実現しています。
そして、顧客のリクエストから特別な1台を生み出す同社の「スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)」部門によって、レンジローバーSVクーペはハンドメイドで生産されることも決定していました。
しかし、2019年初頭に、この豪華な2ドアSUVクーペは1台も販売されることなく計画の中止を発表。なお、具体的な理由については明らかにされていません。
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公表されているだけでも、発売間近に開発が凍結されたクルマは数多く存在します。
とくにバブル崩壊のころは顕著で、ヤマハ「OX99-11」や、下着メーカーのワコールが主体となって市販化を目指したジオット「キャスピタ」といったスーパーカーが有名です。
ほかにも、オイルショックによって、ロータリーエンジンを搭載する日産「シルビア」の開発が中止されるなど、時代に翻弄されたクルマがあります。