初代がスゴすぎ!? 先代を超えられなかった2代目の車5選
2代目でコンセプトが180度変わったクルマとは!?
●スズキ「ワゴンR」

1993年に発売されたスズキ「ワゴンR」は、従来の軽ワゴンが商用バンをベースにした1BOXタイプが主流だったなか、専用に開発されたボディを採用した軽トールワゴンの先駆けです。
また、外観はミニバンを小さくしたイメージで、それまでの軽自動車にはないスタイリッシュなデザインが高く評価されました。
ワゴンRの成功によってライバル他社も同様なトールワゴンを発売して追随したことで、ワゴンRも61馬力を発揮するターボモデルや5ドアモデルの追加など、バリエーションを拡充。
1998年にモデルチェンジされた2代目では、デザインをキープコンセプトとしながら内装の質感が大幅にあらためられ、ドア数やシフトセレクターの配置を選択できるようにするなど、幅広いニーズに対応しました。
一方、ライバルが多くなったことでトールワゴンのジャンルが確立され、2代目ワゴンRの販売台数は好調だったものの、初代ほどの話題にはなりませんでした。
●ホンダ「シティ」

ホンダが世界的な4輪自動車メーカーになる礎となった初代「シビック」が、ひとクラス上の車格に移行したことで、1981年にシビックより小型の初代「シティ」が発売されました。
シティは当時のコンパクトカーの概念を覆すほど全高が高く、広い室内空間を実現し、使い勝手の良さから大ヒットします。
発売の翌年には、最高出力100馬力を発揮する1.2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「シティターボ」が登場。さらに1983年には、インタークーラーを追加して110馬力までパワーアップした「シティターボII」、1984年にはオープンモデルの「シティカブリオレ」を発売するなど、バリエーションの拡充を図ります。
そして、1986年に2代目にフルモデルチェンジされると、初代から大きくコンセプトが変えられ、全高の低いロー&ワイドなフォルムとなります。
エンジンは国産車初の1.2リッター直列4気筒SOHC16バルブを搭載し、ワイドトレッドとなったことと相まって、走行性能とコーナーリング性能が大幅に向上しました。
しかし、初代の斬新な発想や過激な高性能モデルがなくなったことで、トータルバランスに優れたモデルでありながら、2代目シティは大ヒットには至りませんでした。
※ ※ ※
今回紹介した5車種は、初代ほどの話題性がなかっただけで、クルマの出来は決して悪くありません。むしろ性能的には初代を大きく超えたモデルばかりです。
単純に初代のインパクトが大きすぎたために、見劣りしてしまったということが考えられます。
反対に、初代のインパクトが大きかったものの、2代目以降で大ヒットしたのがトヨタ「プリウス」です。これは、燃費やユーティリティの向上、エコに対してユーザーの意識が高くなった背景があったからでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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