ナビ交換はもう古い? 後付けナビNGな車が増えた理由とは

メーカー純正のカーナビには、こんなタイプもあった!

 日産「GT-R」は、専用ナビを標準装備しています。DIN規格ではない専用ナビとなっており、後付けナビへの交換ができません。

 しかし、専用ナビならではの機能として、エンジン内部のオイルや冷却水の温度、そして、エンジンに大量の圧縮空気を送り込む「ターボチャージャー」の過給圧力をリアルタイムに表示する機能があります。これは、GT-Rならではの機能をいえます。

 同様の機能を持つ車種として、ホンダ「S660」があります。

 S660は、ホンダによれば「走る喜びを追求したスポーツカー」とされており、S660の6.1インチのディスプレイに「Gメーター表示」機能が搭載されています。

 これは、クルマが加速したり、コーナリングした際にかかる重量、「G」を可視化してドライバーに伝えるもので、スポーツカーにふさわしい機能です。

ホンダ「S660」のGセンサー画面
ホンダ「S660」のGセンサー画面

 こうしたナビの機能について、ある中古車販売店のスタッフは以下のように話します。

「カーナビは、もともとラジカセやCD・MDが入るDIN規格のスペースを利用してきました。昔はDIN規格のスペースがひとつ分しかない「1DIN」のものあったため、ナビ画面がスライドして展開される後付けナビも販売されていました。

 ただ、現在は専用ナビが主流となっているため、中古車によってはナビを取り外したり、選べないという問題があります。最新の高級車や輸入車のナビは非常に良くできているので快適なのですが、年式の古いクルマの専用ナビだと、画面が小さくて見づらかったり、動作が遅くストレスも溜まります。地図データも最新のものではないので、結果的にスマートフォンの地図アプリを利用する場合が多いです。

 そうした古い純正ナビを取り外し、後付けナビを装着する商品などもありますが、高額になります。気軽に後付けナビにする、ということは難しくなるかもしれません」

※ ※ ※

 クルマのナビは、ラジカセから発展し、現在は通信技術の発達に伴って「繋がるために必要な装備」となりつつあります。

 自動車メーカーでは専用ナビと、自社のコネクティッドサービスを連携させることが一般的となっており、今後も専用ナビはさらに増えていくかもしれません。

 一時期は、クルマを購入する際に「どのナビにするのか」を選ぶ楽しみもあったといわれますが、今後はそうした楽しみは無くなってしまうのでしょうか。

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