アッシー君御用達!? バブル時代の懐かしカーアイテム5選

ハイソカー・ブームが訪れたバブル時代、現在では当たり前の装備やアイテムが、ステイタスシンボルとしてもてはやされました。当時流行した懐かしいカーアイテムを紹介します。

クルマだけでなく、カーアイテムでも見栄を張ったバブル時代

 クルマでの送迎担当のアッシー君、食事をおごってくれるメッシー君、高価なプレゼントを貢いでくれるミツグ君、こうした単語が誕生したのが、バブル時代です。
 
 自動車の世界ではハイソカー(ハイ・ソサエティカーの略)という言葉が誕生し、当時の若者たちは、高価なクルマを所有することをステイタスとし、そのためにローンを組んでいました。

リアトレイのスピーカーは、バブル時代の定番アイテム
リアトレイのスピーカーは、バブル時代の定番アイテム

 バブル時代、愛車の車内をより快適にしようと、様々なカー用品が誕生しました。スマートフォンどころかガラケーもない時代、クルマは単なる移動の手段ではなく、遊ぶための道具でもあり、仲間同士で楽しむための手段でもあり、さらにデートを演出するための大切な空間として活躍してくれました。
 
 そんな時代に流行したアイテムを5つ紹介します。

●ポータブルCD

 カセットテープが静かなブームとなっている現在ですが、カセットテープからCDへと音楽記録媒体が移り変わったのも、バブル時代です。
 
 多くの人は自宅ではCDで音楽を聴き、CDからダビングしたカセットテープをクルマに持ち込んで音楽を聴いていました。クルマのダッシュパネルには、CDデッキではなく、長らくカセットデッキが採用されていたからです。
 
 そこで、車内でもCDから直接音楽を聴くことが出来るアイテムとして、ポータブルCDプレーヤーが登場しました。助手席にポータブルCDプレーヤー用のカーマウントアダプターを取り付け、純正カセットデッキにカセットテープ型のアダプターをセットして、CDを聴くというスタイルが流行りました。

●光るリアスピーカー

 昭和車の純正スピーカーは、性能的にお粗末な物が多く、当時、スピーカーを交換することがあたり前でした。なかでも人気だったのが、2ウェイ、3ウェイタイプのケンウッドやカロッツェリアのスピーカーです。
 
 リアトレイにスピーカーを載せ、ヘッドライトの点灯に合わせてロゴが点灯し、華やかに演出するスピーカーが爆発的にヒットしました。
 
 当時は、あえてスピーカーを交換していることをアピールする意味もありました。後にこうしたスピーカーは、機能も充実し、ただ光るだけでなく、ハイマウントストップライトのようにブレーキランプと連動したり、さらにはウインカーと連動するタイプも登場しました。
 
●自動車電話とNTTアンテナ

 バブル時代は、現在のような携帯電話やスマートフォンがまだ存在していませんでした。携帯電話の先がけである自動車電話や車載ショルダーフォンは、お金持ちのステイタスシンボルでした。
 
 これらは、1979年頃に本格的なサービスの運用が開始され、一部の高級車に自動車電話がオプションとして設定されていました。センターコンソールに設置され、それだけでかなりのスペースを取ってしまうほどの大きさでした。
 
 一方、車載ショルダーフォンは持ち運びが可能な肩掛け式でした。これもまた非常に大きくて重いものでしたが、当時はこれを肩に掛けて持ち歩くことが憧れでした。
 
 自動車電話や車載ショルダーフォンは、現在のスマートフォンとは違って、機器はすべてレンタルで、そのレンタルの契約には20万円という高額な保証金制度が導入されていました。
 
 また、月額3万円以上の基本料金に加え、6秒10円の通話料と、いまでは考えられないほど高額なランニングコストでした。
 
 自動車電話、車載ショルダーフォンは、ともに通話するには、アンテナをトランクリッドに取り付ける必要がありました。
 
 これは車載キットと呼ばれていましたが、見栄を張るために、トランクにダミーアンテナを取り付けることが大流行しました。

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