3列目ない2列ミニバンなぜ増加? トヨタやホンダ、日産までもが導入する理由とは
アウトドア、車中泊、災害時対応が2列シート車のポイント?
トヨタ車のカスタムカーブランドであるモデリスタと、日産車のカスタムカーブランドのオーテックが、それぞれ2列シート車のモデルを設定した理由とはなんなのでしょうか。
前出のノア/ヴォクシー/エスクァイアの2列シート仕様となるMULTI UTILITY(MU)では、荷室の横幅に収まり、テーブルとしても車中泊の際のフロアとしても使える「マルチユースボード」を採用。
さらに、空気入れを使わずに自然に膨らみ、使用後も時間が経てばコンパクトに戻る、手間いらずの「エアスリーブマット」など、車中泊を意識したオプションアクセサリーも同時に発売しています。
車中泊に関しては、シエンタと同様にレジャーだけでなく、災害時の避難スペースや、ボランティアの宿泊場所としての活用も想定されているのです。
MULTI UTILITY(MU)の開発経緯について、モデリスタ本部 販売企画・営業支援部の宮入嵩弥氏は、次のように話します。
「ミニバンユーザーのボリュームゾーンであるファミリー層でも、『3列目はなくてもいいから、もっと色々な用途に使えるスペースが欲しい』という要望があり、2列仕様の開発しました」
また、オーテックが手掛けたセレナ e-POWER AUTECH マルチベッド コンセプトは、休憩や車中泊ができるベッドシステムを搭載したモデルとなります。
通常のセレナに搭載されている3列目シートを取り払い、ベッドボードを搭載。2列目をフルリクライニングしてベッドキットを敷くと、ほど良いクッション性があるフラットなくつろぎ空間が広がります。
ベッドボードを乗せるために補強バーが数か所に渡り設置されているため、150kgほどの荷重に耐えられる造りになっています。また、ベッドボードは4分割でき、前の2枚を格納すれば2列目シートに乗車することができます。なお、ベッドボードの下に、荷物を収納することが可能です。
セレナ e-POWER AUTECH マルチベッド コンセプトについて、オーテックジャパンは次のように説明します。
「プレミアムスポーティなクルマに車中泊仕様を設定する理由として、このクルマを選ぶ人は物選びにこだわり、自分のライフスタイルをより充実させたいと望む人が多いと考えるためです。
昨今の車中泊は、キャンプだけでなく、マリンスポーツやウィンタースポーツ、温泉巡り、グルメ旅行など、いろいろな趣味で幅広く活用されています。
自分の都合に合わせて旅をするときに車中泊する人が増えている現状と、災害時の一時避難場所としても活用される背景もあり、増加する車中泊ニーズに応えるため、セレナAUTECHの新たな提案として開発しました」
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シエンタやMULTI UTILITY(MU)、セレナ e-POWER AUTECH マルチベッド コンセプトなどは、ニーズの高まるアウトドアや車中泊というトレンドを捉えて開発されています。
さらに、近年大規模な災害が多発していることにも着目して、より快適なカーライフを実現させるための活用方法も提案しているようです。
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