意外と高い? 車の維持費は1年でいくらかかるのか 中古車の方が割高になる場合とは?
中古車の方が割高になる場合はどんなとき?
クルマの購入を検討する際、新車になかなか踏み出せないという場合は、中古車を検討する人も多いと思います。
中古車販売業者のスタッフは、中古車と新車のコストの違いについて次のように説明します。
「一度、さまざまな車種の中古車と新車で、5年間の維持費をおおよそで計算したことがありましたが、10車種中7車種で中古車の方が低コストでした。上手に選んで、大切に乗って頂ければ、やはり中古車の方がコストパフォーマンスは高いといえます」
しかし、中古車を購入・維持するにあたって、場合によっては割高になってしまう可能性もあるといいます。
まず、中古車の場合は、減税期間から外れてしまう可能性があります。主な減税の対象期間は、新車登録時から数年で外れるケースが多いため、期間外となれば税額は新車よりも割高となります。
また、年式や走行距離によっては整備が頻繁に必要となるケースもあるため、中古車を安く手に入れたものの、維持費がかかりすぎて手放してしまうという場合もなかにはあります。
さらに新車登録から13年経過したクルマ(ガソリン車)は、自動車税と重量税が増額されます。
自動車税はおおむね15%増額(軽自動車はおおむね20%増額)となり、排気量が大きくなるほど割高になります。例えば1リッターから1.5リッターのクルマの場合、通常は3万4500円(2019年9月30日までの新車登録)ですが、13年超のクルマは5100円増額されて3万9600円となります。
なお、ディーゼル車は11年以上で重課の対象となります。
加えて、自動車重量税においても、13年超えのクルマは重課の対象となり、18年経過したクルマにはさらに重い税額が課されてしまいます。
なぜ、このような増税があるのでしょうか。13年超えのクルマが増税される背景には、排出ガスの問題やCO2の削減など、環境への配慮が影響しているとされています。
環境への負荷が大きい昔のクルマから、燃費の良いクルマへの買い替えを促す目的があるようです。ちなみに、ハイブリッド車や電気自動車などのエコカーは環境に優しいクルマとされているため、13年以降も増税はされることがありません。
しかしハイブリッドカーの中古車について、東京都内の中古車販売業者は以下のように話します。
「ハイブリッドカーは、電子系の部品が故障した場合、修理の費用が高額となる可能性が高いです。中古のハイブリッドカーを検討する際は、しっかり状態を確認することがオススメです」
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クルマを購入する際は購入後の維持費も必ず検討しなければいけません。とくに中古車を購入する際は、何年乗る予定なのかを逆算し、13年経過後の増税前には乗り換えるというプランを検討してみるのもおすすめです。
新車と中古車以外にも、最近では月額制でクルマに乗ることができる「個人向けカーリース」という方法もあります。
また、2019年には車のサブスクリプションとしてKINTOというトヨタが提供するサービスも登場しました。
車両代金のみを分割して支払うローンとは違い、税金や任意保険、車検・メンテナンス費用などのクルマにかかる維持費も含めて支払ことができ、乗り換えも含めてずっと定額料金で乗ることができるプランもあります。
自分にあった購入方法ははたして何なのか、新車購入前にじっくりと比較検討するのが必要だといえるでしょう。