RVブームの頃は珍車の宝庫!? いまでは希少なクロカン4WD車5選

マツダが本格クロカン4駆を販売していた!?

●三菱「ストラーダ」

「パジェロ」のトラック版のような雰囲気がある「ストラーダ」
「パジェロ」のトラック版のような雰囲気がある「ストラーダ」

 1990年代の三菱には、RVブームをけん引した「パジェロ」や、元祖クロスカントリー4WD車の「ジープ」、ほかにも「デリカ」と、SUVをフォウ付にラインナップしていましたが、さらなるニーズに対応するべく4WDピックアップトラックの初代「ストラーダ」を市場投入します。

 1991年に発売されたストラーダは、4ドアのダブルキャブで5人乗りとし、荷台には5人分のレジャーグッズを積んで、余裕をもって出かけられるというコンセプトで開発されています。

 グレードはドレスアップモデルの「R」と、ベーシックモデルの「S」を用意。Rはワイドフェンダーやグリルガード、ツインチューブタイプのロールバーを装備しており、一見するとカスタマイズカーのようでした。

 エンジンは両グレードとも85馬力を発揮する2.5リッター直列4気筒ディーゼルで、トランスミッションは5速MTのみ。パジェロなどで実績のある4WDシステムを採用し、悪路走破性の高さに定評がありました。

 1997年にはタイで生産されていたピックアップトラック「L200」をベースとした2代目にバトンタッチしましたが、わずか2年後の1999年に販売を終了します。

●マツダ「プロシードマービー」

トラックベースの硬派なSUVの「プロシードマービー」
トラックベースの硬派なSUVの「プロシードマービー」

 現在、マツダのSUVラインナップは「CXシリーズ」というクロスオーバータイプのみで展開していますが、かつてはクロスカントリー4WD車を販売していたことがあり、それが1991年に発売された「プロシードマービー」です。

 プロシードマービーはピックアップトラックのプロシードのシャシに、ステーションワゴンタイプのボディを載せた乗用車で、この手法は日産テラノやトヨタ「ハイラックスサーフ」と同様でした。

 エンジンは2.6リッター直列4気筒ガソリンと2.5リッター直列4気筒ディーゼルの2種類を搭載。トランスミッションは4速ATと5速MTがあり、駆動方式はパートタイム4WDとなっていました。

 サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リアがリーフリジッドと、ピックアップトラックではメジャーな形式で、頑丈な作りとなっており、クロスカントリー4WD車には最適なサスペンションを採用。

 RVブームの終焉とともに販売は低迷し、1999年に販売を終了。後継車はありませんでした。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおり、当時のクロスカントリー4WDのユーザーは、クルマの性能を発揮できたのでしょうか。

 パートタイム4WD車を買って4WDに切り替えるケースは、雪国に住んでいるかウインタースポーツに行く場合がほとんどで、多くのユーザーは4WDにすることなく売却してしまったといいます。

 一方で、クロスカントリー4WD車の最大の魅力は悪路走破性ですが、デザインやスペックで選ぶというのも理解できます。

 そうしたユーザーのニーズをメーカーが汲み取ったからこそ、現在のSUV人気があるといえます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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