トヨタ新型「ライズ」は「ミニRAV4」!? ダイハツが作った車がトヨタ顔になる理由
ダイハツがトヨタの小型車を作っていることは意外と知られていない?
トヨタとダイハツのコンパクトカー戦略では、新興国向けのモデルはダイハツが担当し、2020年2月に発売予定の新型「ヤリス」のような先進国向けのモデルの開発はトヨタが担当することになっています。
ダイハツとの連携について、トヨタ広報部は次のように話します。
「ダイハツが長年培った小型車づくりのノウハウは、トヨタにはないものです。お互いの長所を持ち寄ることで、より良いクルマづくりがおこなえると思っています」
また、前出のダイハツ青木氏は、「トヨタのクルマをダイハツが作っているということを知らないお客さまもいると思います。ダイハツはトヨタの子会社なので、会社としてはひとつと考えており、今後も連携してクルマづくりをおこなっていきます」といいます。
これまでもトヨタは、ダイハツから小型車のOEM供給を受けています。ダイハツ「トール」はトヨタ「ルーミー/タンク」として、ダイハツ「ブーン」はトヨタ「パッソ」として販売されているほか、トヨタが販売している軽自動車もダイハツ製です。
一方で、ダイハツの軽自動車「コペン」に追加された「コペンGRスポーツ」は、トヨタがレース活動を通して得た知見が活かされています。また乗用車の領域では、トヨタからダイハツへ、「アルティス(カムリ)」や「メビウス(プリウスα)」がOEM供給されています。
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2016年8月にダイハツがトヨタの完全な子会社になってから、共通の戦略のもと、技術やノウハウ、事業基盤を融合しています。両ブランドの特色を活かした魅力的で競争力のある商品を展開するなかで、今回の新型ライズと新型ロッキーが誕生しました。
新型ロッキーと新型ライズのチーフエンジニアを務めるダイハツ工業 製品企画部 大野氏は、コンパクトSUVを開発した背景について次のように説明します。
「日本の乗用車市場は毎年横這いの状態が続いていますが、そのなかで、SUVの比率は年々上がっており、SUVの人気が高まっていることがわかります。また、コンパクトカーに乗っているユーザーがSUVに乗り換える比率も上がっています。
一方で、SUVを購入したユーザーの意見として、価格の高さや荷室の狭さ、取り回し性能について不満を持っているという声があります。
そこで、従来のSUVユーザーの不満を解消した、コンパクトなサイズで荷室が広いというダイハツならではの新しい小型SUVを企画・開発しました」
新型ライズにおいては、発売前の予約の段階で、月間目標4100台を超える約6500台の注文が入っているといいます。
今後もトヨタとダイハツの連携がますます強化され、これまで以上に魅力的なモデルが登場することが期待されます。
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