激戦SUV市場でホンダ「ヴェゼル」はなぜ6年間も人気が続く? 売れ続ける理由とは
ヴェゼルの強力なライバル! トヨタ「RAV4」はなぜ人気?
モデル末期のヴェゼルが安定した売れ行きを示す一方で、2019年春以降にもっとも人気のSUVとなっているのが2019年4月に発売されたトヨタ「RAV4」です。
発売翌月の2019年5月にSUVカテゴリで首位を獲得した後、その後直近の同年10月の販売ランキングまで一度も首位を譲らず、破竹の勢いが続いています。
登場したばかりで新型車効果があるとはいえ、なぜRAV4はここまで人気なのでしょうか。トヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「これまでSUV新車市場をけん引してきたのは、ヴェゼルやトヨタ『C-HR』などのスタイリッシュな都会派クロスオーバーのコンパクトSUVでした。
対して、RAV4はミドルサイズSUVで、デザインもワイルド系です。機能面では世界初の4WDシステムを採用するなど、これまで売れ筋だった都会派コンパクトSUVとは方向性が異なるモデルです。
また、この3車種の価格帯も販売台数に影響しています。ヴェゼルの価格は約210万円から約300万円、C-HRは約230万円から約310万円です。
RAV4はひとつ上のセグメントですが約260万円から約390万円となり、C-HRとヴェゼルの上級グレードを検討すると、RAV4は比較対象になりやすくなるのです。また、ヴェゼルやC-HRと方向性の違う新しいSUVという点などが、売れている要因といえます」
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一方、販売台数に下落傾向が見られるのが、トヨタのコンパクトSUVに位置づけられる2016年12月発売のC-HRです。
C-HRは発売翌年の2017年にSUVカテゴリで販売台数1位となるものの、2018年は対前年比65.4%を記録。ヴェゼルに競り勝ちSUV首位は守ったものの、すでに販売台数の落ち込みが見られました。
その後も売れ行きは下落する傾向にあり、2019年上半期のランキングでヴェゼルを下回る2位となったほか、各月のランキングを見ても対前年同月比で50%を割り込む月が出るなど、厳しい状況です。
しかし、C-HRも販売台数を回復させるべく、商品力向上のテコ入れをおこないました。
2019年10月に、C-HRとして初めておこなわれたマイナーチェンジでは、新たなエンジンの追加設定はなかったものの、設定されるトランスミッションに6速MTを追加。
また、トヨタがモータースポーツ活動で得たノウハウや知見を投入したスポーティグレード「GR SPORT」が登場するなど、より幅広いユーザーへ訴求できるグレード展開となっています。
C-HRのマイナーチェンジでヴェゼルやRAV4の売れ行きがどう変化するのか、注目されます。
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