新型小型SUV「ロッキー/ライズ」は13年でどう進化? ダイハツ/トヨタの前身モデルと比較

ダイハツとトヨタが2019年11月5日に発売した新型小型SUV「ロッキー/ライズ」には、じつは2006年発売の実質的な前身モデルがあるといいます。13年の時を経て、どのように進化したのでしょうか。

ダイハツとトヨタの小型SUV、新旧モデルを徹底比較

 ダイハツとトヨタの両社から、2019年11月5日に発売された小型SUVの新型「ロッキー」(ダイハツ)と新型「ライズ」(トヨタ)は、いま世界的に流行しているSUVジャンルのクルマであるだけでなく、両社にとって久しぶりとなる全長4mクラスのSUVです。

 国内市場において2016年までは同クラスのSUVとして、ダイハツから「ビーゴ」、トヨタからは「ラッシュ」というSUVがラインナップされていましたが、この2台と最新モデルの新型ロッキー/ライズは、どのような点が進化しているのでしょうか。

ダイハツ「ビーゴ」(写真左)と新型「ロッキー」(写真右)
ダイハツ「ビーゴ」(写真左)と新型「ロッキー」(写真右)

 新型ロッキー/ライズと、以前販売されていたビーゴ/ラッシュは、じつはどちらの車種もダイハツが開発を担当しており、ロッキーとビーゴはダイハツブランドで販売され、ライズとラッシュはダイハツがトヨタへOEM供給をおこない販売されたモデルです。

 また、新型ロッキー/ライズはボディサイズが全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmとなっている一方、ビーゴ/ラッシュは全長4005mm×全幅1695mm×全高1690mm(グレードによって僅かな差があり)と、いずれの寸法も非常に近い値となっています。

 こうしたことから、新型ロッキー/ライズは、ビーゴ/ラッシュの間接的な後継車とも位置づけられますが、ビーゴ/ラッシュの発売は2006年です。両車の特徴の違いや、13年が経過したことでどれぐらい進化したのか、その詳細を比較します。

 まず、両車の大きな違いとして挙げられるのはボディ骨格です。ビーゴ/ラッシュの車体は、強靭かつ軽量化にも配慮されたビルトインラダーフレーム式モノコックボディが採用されていました。

 これにより、ビーゴ/ラッシュのボディ剛性は高く、加えてメカニカルセンターデフロック付のフルタイム4WDシステムが採用されたことで、優れた悪路走破性を実現していました。

 エンジンは最高出力109馬力/最大トルク141Nmを発揮する1.5リッター直列4気筒を縦置きに搭載し、トランスミッションは4速ATと5速MTの2種類となっています。2WDモデルは後輪駆動となります。

 一方、新型ロッキー/ライズのボディ骨格には、ダイハツが2019年7月に発売した新型「タント」から投入をはじめた「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」プラットフォームを、小型車で初採用。

 乗り心地や操縦安定性の向上、さらに軽快な加速感を実現するなど、高いレベルの基本性能を持つクルマとなっています。悪路走破性だけでなく、普段使いでの走りの気持ちよさが追求されていることが特徴です。

 街乗りをはじめとした舗装路での軽快な走りが重視された一方、悪路での走行性能も確保。4輪駆動システムにはダイナミックトルクコントロール4WDを採用。発進時およびタイヤがスリップしやすい路面を走行するときに、車両の状態に最適なトルクを後輪へ配分して、安定した走りを見せます。

 搭載されるエンジンは1リッター直列3気筒ターボで、最大出力98馬力/最大トルク140Nmを発揮。トランスミッションは「D-CVT」と呼ばれるCVTのみの設定です。なお、2WD(FF)仕様も用意されています。

 両車は、燃費性能に関しても違いがあり、ビーゴ/ラッシュがJC08モードで最高13.8km/Lとなっている一方、新型ロッキー/ライズはJC08モード燃費より測定条件が厳しいWLTCモードにおいて最高18.6km/Lを記録します。

 自動車メーカーによる技術開発で、クルマの燃費性能がいかに向上したかがよく分かるといえるでしょう。

【新旧比較】カッコいいのはどっち? 新型ロッキー/ライズとビーゴ/ラッシュを比較(47枚)

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