高性能ゆえの危うさが魅力!? 2001年に登場したスポーツモデル5選
常に切磋琢磨してきた2台のハイパーセダン
●三菱「ランサーエボリューションVII」
かつて三菱を代表する高性能セダンだった「ランサーエボリューション」は、コンパクトセダン「ランサー」をベースに進化(EVOLUTION)させたシリーズです。
1992年に「ランサー1800GSR」に「ギャランVR-4」のエンジンと駆動システムを移植して登場した第一世代に始まり、世界のラリーフィールドでそのパフォーマンスを見せつけ、海外でも「EVO(エボ)」と親しまれているほどです。
2001年に登場した第三世代の「ランサーエボリューションVII」は「ランサーセディア」をベースとしたことで見た目は大人しそうに見えますが、4WDシステムやブレーキが進化し「走る・曲がる・止まる」の運動性能を向上させていました。
ランサーエボリューションVIIは、「GSR」グレードに3モードでセンターデフの差動制限を電子制御する「ACD」(アクティブセンターデフ)を初採用。リヤデファレンシャルギアの左右駆動力をコントロールする「AYC」(アクティブよーコントロール)も継承し、トラクション性能と旋回性能を高めています。
搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ターボ4G63型で、最高出力280馬力、最大トルク39.0kgmを発揮。車重は1400kgでパワーウエイトレシオは5kg/psとスカイラインGT-Rを凌ぎ、実際の加速性能もスカイラインGT-Rを上まわっていたといいます。
●スバル「インプレッサ WRX STi type RA specC」
1992年に登場したスバル「インプレッサ」は、「レオーネ」の後継車として発売された「レガシィ」が1クラス上位車種に移行するために誕生したコンパクトセダンです。
インプレッサは初代から世界ラリー選手権に参戦することを前提とし、レガシィと同じEJ20型エンジンを与えられた「WRX」をラインナップ。
1994年にはSTi(スバルテクニカインターナショナル)製コンプリートカー「WRX STi」を追加ラインナップするなど、「インプレッサ=スポーツセダン」というポジションを確立します。
2000年にモデルチェンジされた2代目でもWRX STiが設定され、吸気側に「AVCS」(可変バルブタイミング機構)を採用したエンジンと、強化されたサスペンションにより運動性能が向上。そして、2001年末にはモータースポーツ仕様ともいえる「WRX STi type RA specC」を追加しました。
WRX STi type RA specCは2リッター水平対向4気筒ターボEJ20型エンジンを搭載し、最高出力280馬力、最大トルク40.2kgmを発揮。このパワーを「VTD-4WD」(不等&可変トルク配分電子制御4WD)により路面に伝達し、徹底した軽量化により車重1350kgからパワーウエイトレシオは4.82kg/psと、ライバルのランサーエボリューションのさらに上を行っていました。
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2001年にデビューした高性能車は、すでに高度な電子制御化が進んでいましたが、MTを駆使したドライビングなど操る楽しみは残っていました。
単にスピードを追い求めればDCTのほうが優れているでしょうが、あくまでも公道で乗ることを考えると、いまの高性能車のスペックや装備では、逆に退屈になってしまうのではないでしょうか。
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