高性能ゆえの危うさが魅力!? 2001年に登場したスポーツモデル5選

高性能で危うささえ感じてしまうスポーツモデルというと、だいぶ前のクルマと思いがちですが、21世紀になったばかりの時期にも尖ったスポーツモデルがたくさんありました。そこで、2001年に発売されたスポーツモデルを5車種ピックアップして紹介します。

操ることが楽しかった、2001年発売のスポーツモデルたち

 平成になってからクルマの高性能化が急激に加速しました。現行モデルでは日産「GT-R」やトヨタ「スープラ」などがありますが、乗りにくさは皆無で、むしろスマートなイメージです。

 一方、かつての高性能車というと荒削りで尖った部分が残っており、ドライバーにもそれなりの「腕」が要求されました。

 そこで、21世紀が幕開けした2001年に発売された、スポーツモデル5車種をピックアップして紹介します。

●マツダ「RX-7タイプR バサーストR」

進化の最終形ともいえた「RX-7タイプR バサーストR」
進化の最終形ともいえた「RX-7タイプR バサーストR」

 1978年にデビューしたマツダ「サバンナRX-7」は、リトラクタブルヘッドライトとロータリーエンジンをフロントミッドシップに搭載したスポーツカーとして、国内外で人気となります。

 2代目、3代目とモデルチェンジがおこなわれるたびに本格的なFRスポーツカーに育っていきました。

 1991年に登場した3代目となるアンフィニ「RX-7」は、世界で唯一のシーケンシャルツインターボロータリーエンジンを搭載する美しいボディのピュアスポーツクーペです。

「モーターのように回る」と評価されたエンジンと、新開発の前後ダブルウイッシュボーンサスペンション、軽量なボディにより、RX-7として完成の域に達していたと思われました。

 しかし、RX-7の進化は止まらず、さらなる改良が進み、1999年には最高出力280馬力に到達します。7

 そして、2001年8月に500台限定で発売された「RX-7タイプR バサーストR」は、車重1260kgで最高出力280馬力、最大トルク32.0kgmと、パワーウエイトレシオは4.5kg/psを実現。

 メインフラップを4段階に調整可能な翼端板付きリアウイングや車高調整式サスペンションといった、特別なパーツも組み込まれていました。

 現在では海外での人気が高いために輸出されることが多く、国内の中古車市場では値上がりが続いています。

●ホンダ「インテグラ タイプR」

NAエンジンならではの優れたフィーリングが特徴の「インテグラ タイプR」
NAエンジンならではの優れたフィーリングが特徴の「インテグラ タイプR」

 1985年にデビューしたホンダ「クイントインテグラ」は、「シビック」よりワンランク上に位置するスポーティハッチバック/セダンです。

 最高峰のエンジンはシビックと同じ1.6リッター直列4気筒DOHC16バルブで、「バラードスポーツCR-X」よりもマイルドでありながらシビックのような実用車っぽさがないことで、少しオトナの世代に受け入れられました。

 1995年には3代目インテグラにサーキット走行を視野に入れたチューニングを施した「タイプR」が追加され、高く評価されました。

 2001年にモデルチェンジされた4代目では、3ナンバー登録となるワイドボディとなり、タイプRにはVTECとVTCを組みあわせた2リッター直列4気筒エンジンが与えられます。

 最高出力は220馬力、最大トルク21.0kgm、レッドゾーンが8500rpmからと高回転型で、車重1180kgの軽量なボディによりパワーウエイトレシオは5.36kg/psでした。

 鋭いエンジン回転上昇と自然吸気ならではの心地良いスロットルレスポンスを実現し、6速MTを駆使する走りはスポーツカーそのもののフィーリングでした。

●日産「スカイラインGT-R M・spec」

高性能を優雅に味わえた「スカイラインGT-R M・spec」
高性能を優雅に味わえた「スカイラインGT-R M・spec」

 いまから50年前の1969年に、S20型2リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載した初代日産「スカイラインGT-R」が登場しましたが、1973年に一旦スカイラインGT-Rの系譜は途絶えます。

 そして、1989年に8代目スカイラインに2.6リッター直列6気筒ツインターボのRB26DETT型エンジンを搭載したスカイラインGT-Rが発売され、あらたな系譜がスタートします。

 この直列6気筒エンジンを搭載した第2世代のスカイラインGT-Rは、10代目スカイラインまで続きます。

 最終のBNR34型では、4輪マルチリンクサスペンション+アテーサE-TS4WDシステム、ヨーレイトフィードバック制御が追加された4輪操舵システムのスーパーHICAS、ゲトラグ社製6速MTやブレンボ社製ブレーキを採用するなど「最強のロードゴーイングカー」と呼ばれました。

 2001年に追加された「スカイラインGT-R M・spec」は専用の本革シートやリップルコントロールショックアブソーバーを採用し、新しい走りと高質なテイストをもたせた新グレードであり、洗練された走行性能と乗り心地、質感の高いインテリアを実現。

 エンジンスペックは標準グレードと変わらず最高出力280馬力、最大トルク40.0kgmでしたが、内外装のコンフォートなイメージを払拭する驚異的な走りを見せつけました。

2001年は尖ったクルマばかり!?名車を画像でチェック(18枚)

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