モビリティのトヨタが始動! 自動運転車「eパレット」東京2020仕様が世界初公開
トヨタが東京2020オリンピック・パラリンピックの選手村内で選手や大会関係者の移動をサポートする自動運転車「eパレット」の詳細を発表しました。
オリンピック選手じゃないと乗れない!? トヨタのeパレットとは?
トヨタは、東京2020オリンピック・パラリンピックで使用されるAutono-MaaS専用EV「eパレット(東京2020オリンピック・パラリンピック仕様)」の詳細を発表しました。
なお、このeパレット東京2020仕様は、2019年10月24日から開催する東京モーターショー2019のトヨタブースに出展される予定です。
トヨタは2018年1月に、自動車社会から人々のさまざまな移動を支えるモビリティ・カンパニーへの変革を宣言するとともに、その象徴として、電動化やコネクティッド、自動運転技術を活用した「eパレット コンセプト」を発表。
さらに、オリンピック・パラリンピックのワールドワイドモビリティパートナーとして、さまざまなモビリティソリューションを通じて、「Mobility for All(すべての人に移動の自由を)」を提供することにチャレンジしています。
東京オリンピック・パラリンピックでは、トヨタ初のAutono-MaaS専用EVとなるeパレット(東京2020仕様)を十数台提供し、選手村内の巡回バスとして、選手や大会関係者の移動をサポートします。
eパレット(東京2020仕様)は、前後対称の箱型のデザインを採用し、タイヤを四隅に配置することで広い室内空間を確保しました。身長に関係なく使いやすい手すりやシートに加え、色の明度差をつけた床や内装、トリム、シートを採用しています。
スムーズな乗降を追求したパッケージとし、大開口スライドドアや低床フロア、電動スロープ、停留所へ最小限の隙間でピッタリ停車する制御の採用により、車いすのユーザーを含めた複数人がスムーズに乗り降りすることができます。
乗車人数は、20名(オペレーター1名含む)とし、ロングホイールベースで床をフラットにすることで、最大4名の車いすユーザーが乗車可能です(その場合、立ち乗りは7名)。
トヨタの車両制御プラットフォームに専用開発の自動運転システム(自動運転制御ハードウェアおよびソフトウェア、カメラやLiDARなどのセンサー)を搭載し、高精度3Dマップと運行管理による低速自動運転を実現。
周囲360°の障害物を常に検知し、周囲の状況に応じて最適な速度で運行します。最高速度は19km/hで、1回の充電で150km走行することができます。
なお、緊急時に自動運転が不可能になった場合、車内のジョイスティックで手動の操作も可能です。
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催中は、選手が乗りたいときに乗れるように、2分から3分おきに運行する予定とされています。
また、自動運転時に歩行者とコミュニケーションができるよう、アイコンタクトのように車両の状況を周りに知らせるフロントおよびリアのランプを採用しました。
eパレット(東京2020仕様)の開発責任者の牟田隆宏氏は、次のようにコメントしています。
「eパレット(東京2020仕様)は、“Mobility for All”をコンセプトに、あらゆる人に移動(Move)の自由を提供でき、移動を通じて心までも動かし感動(Move)を生むモビリティを目指しました。
開発にあたっては、オリンピック・パラリンピックそれぞれの選手に選手村内での生活の様子をうかがい、もっと手軽で便利、快適なモビリティが求められていると感じ、車両のさまざまな仕様に反映させました。
eパレット(東京2020仕様)により選手により沿った移動サービスの提供を通じて、東京オリンピック・パラリンピックの成功に貢献したいち考えています」
トヨタは、eパレット(東京2020仕様)を通じて蓄積した知見を活用し、さらなる進化を目指してさまざまなモビリティサービスに対応するeパレットの開発を進めるとしています。
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