さらばVW「ザ・ビートル」最後の1台が日本上陸 復活の可能性はある?
80年の歴史がありVWのブランドアイコンでもあるビートル、その復活はある?
VWビートルの歴史は、第2次世界大戦が始まる前の「ドイツ国民車構想」までさかのぼります。
大人2人と子ども2人を乗せる居住性を確保し、燃費は7リッター/100kmを達成、さらに価格は当時としても安価な1000ライヒスマルスク以下にする、というこの国民車構想をベースに、フェルディナンド・ポルシェ博士が設計しました。
「タイプ1」と呼ばれるビートルが量産されたのは1945年。以来2003年7月30日、メキシコ工場で最後の1台がラインオフする58年間の間に、2152万9464台という世界累計生産台数を記録しています。
日本には1953年の初上陸からドイツ本国での生産が終了した1978年までの四半世紀の間に、累計8万9810台が輸入されました。
2代目ビートルとなる「ニュービートル」は、1998年にデビューしました。3つの半円で構成されたユニークな外観やポップなボディカラーなどの個性が広く受け入れられ、累計生産は100万台を超えました。
日本では1999年から販売が始まり、累計輸入台数は8万3097台と、アメリカ、ドイツに次ぐ世界3位の販売台数を記録しました。
3代目「ザ・ビートル」は2011年に登場、日本では2012年6月に発売されました。以来累計の輸入台数は4万4681台(2019年9月25日現在)、販売台数は4万2911台(2019年8月末現在)となっています。
ザ・ビートルの生産終了の理由について、VGJ広報は次のように説明します。
「現在、VWのモデルはプラットフォームのモジュラー化を推進しています。ゴルフなど小型車に対応するMQB、電動モデル用のMEBなどがありますが、ザ・ビートルは古いプラットフォームを用いていました。後継モデルに関しては、本国も正式なアナウンスがないのが現状です」
2019年の段階では、ビートルの復活は予定されていないようです。
ですが、2018年からおこなわれたキャンペーンのネーミングは「See You! ザ・ビートル」、つまり「また会いましょう!」で、「さようなら」の言葉は使われていません。また今回のザ・ビートル最終モデル陸揚げイベントでも、「Thank You! The Beetle」という言葉のみでした。
ビートル同様にVWのアイコン的存在だった「ワーゲンバス(フォルクスワーゲン・タイプ2)」は、『I.D.Buzz』という名前のEVコンセプトカーとして現代によみがえったので、ビートルももしかすると電動化されて復活する可能性はありそうです。
MINIやフィアット500の人気を見てもわかるように、日本人は「NEOクラシック」と呼ばれるデザインを愛する傾向にあります。ザ・ビートルも愛されてきました。電動化など先進の技術で現代風にビートルが復活すれば、日本ではかなり人気が出るのではないでしょうか。
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