なぜ新型ジュークを日本で売らない? 日産のイケてるモデルが海外でしか販売されない理由

クルマ好きがワクワクするようなモデルより効率化を重視?

 日産の日本での車種ラインナップを見ると、実に効率のいい販売方法をとっているのが理解できます。

 冒頭で紹介したように、人気モデルは「デイズ」「ノート」「セレナ」、そして「エクストレイル」と各ジャンルに1台ずつを用意。そこに販売を集中させることで、生産や物流から販売現場まで効率を高めているのです。

北米で販売されるピックアップトラック「タイタン」
北米で販売されるピックアップトラック「タイタン」

 日産の販売店スタッフに話を聞いてみると、次のようにコメントします。

「より喜んでいただくために、お客さまに幅広い選択肢を用意したいという気持ちはあります。しかし、いまのように人気車種だけに絞るというやり方は販売スタッフにとってもやりやすいのです。

 なぜなら、扱う車種が少なければ、スタッフが新型車について詳細に勉強する時間を減らせます。じつは、その負担はスタッフにとって意外に大きいのです。

 また、お客さまに対して『SUVが欲しいならエクストレイル』というようにズバッと車種を絞れ、その結果、商談を効率よくスムーズに進めて契約までの時間を短縮できるのです」

 日産が海外向けに用意する、クルマ好きにとって魅力的な車種を日本で販売しないのは、効率化のためということなのです。

 一方で、販売には大きく貢献しないGT-Rや2ドアク―ぺの「フェアレディZ」をラインナップし続けるのは、クルマ好きを繋ぎ留めておくせめてもの策であり、効率を追求するための免罪符といえるのかもしれません。

※ ※ ※

 いまの日産には「身近に購入できる車種で、かつてのようにクルマ好きをワクワクドキドキさせるクルマがない」という声が多く聞かれます。もちろん、効率は自動車メーカーにとって重要なことなのでそれ自体は否定すべきではありません。

 しかし、もう少し選択肢を増やしてほしいというのは、多くの人が感じているのではないでしょうか。

 今後、経営体制が変わって「効率だけでなく、クルマ好きも納得するような商品展開にも力を入れていく」となれば、状況は変わる可能性もあります。今後の日産に期待したいところです。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車は10年乗ったポルシェ・ボクスターSから乗り換えたルノー・ルーテシアR.S.トロフィーと最終型マツダ・プレマシー。

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コメント

2件のコメント

  1. 想像だが、日産はフルラインメーカーであることをあきらめたのではないか?

    それにしてはルノー・三菱のクルマを日産が販売するなどの工夫がみられないが。

  2. 車種を絞るって、耳には優しいけど、「○○こけたら」何も残らないになるんじゃないの。