最終が最良!? フォルクスワーゲン「ゴルフ」のディーゼルモデル「TDI」に試乗した

とにかく静かでレスポンスの良いディーゼル・ゴルフ

 日本上陸から6年が経ったゴルフVIIですが、あらためて眺めてみると、全長4265mm×全幅1800mm×全高1480mmの手ごろなサイズ感とか、不足のない後席の座り感とか、通常時でも380リッター、後席シートバックを倒せば1270リッターにもなる荷室スペースとか、あらゆるところからセグメントリーダーたる理由を感じ取ることができます。やはりゴルフは何代目になってもCセグメントの模範であり続けています。

VWゴルフのディーゼルモデルには「2.0TDI」のエンブレムが付く
VWゴルフのディーゼルモデルには「2.0TDI」のエンブレムが付く

 スタートボタンを押しエンジンを始動。フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンTDIは、ディーゼル特有の「ガラガラ音」が少なく、アイドリング中でもクリーンな音色なのは好感触です。

 市街地を走行します。発売当初は足が突っ張った感じで、お世辞にも乗り心地が良いとはいえなかったゴルフVIIですが、年を追うごとに進化、いまでは荒れた路面でもうまくいなします。コツコツと凹凸は拾いますが、不快な硬さはどこにも見当たりません。

 トルクの出方も自然です。たしかに急にアクセルペダルを床まで踏み込むとターボラグがあり、違和感を覚えますが、ふつうに運転するぶんには、まったくふつうです。このエンジン、ディーゼルっぽいドカンと背中を押すような加速感は薄いのですが、さすがにガソリンモデルのゴルフTSIよりも線が太く、扱いやすいです。

 コーナーでは、ほどよいロール感をともないながらクリアしていきます。いまは世界的にもSUVタイプが流行していますが、ゴルフに乗ると1480mmという全高がもたらすロール感は自然だということをあらためて感じます。

 高速道路走行は、ゴルフTDIの魅力を遺憾なく発揮します。100km/h走行でも1400回転ほどしか回らないエンジンは、圧倒的な静粛性を室内にもたらします。いくら耳をすましても、風切り音やタイヤからのパターンノイズ/ロードノイズしか聞こえず、エンジン音はまったくといってもいいほど聞こえません。

 ゴルフTDIの発売は2019年10月1日のため、車両価格には消費税10%が含まれています。まだガソリンモデルのゴルフTSIが消費税8%込みの車両価格しか発表されていないため、厳密にはいえませんが、同グレードでのディーゼルモデルTDIとガソリンモデルTSIの価格差は、38万円前後になりそうです。この価格差も考えると、オススメするのはディーゼルのTDIです。

※ ※ ※

 よく「ドイツ車は最終モデルが最良モデル」といわれます。その理由は、メーカー側でモデルチェンジとか年次改良という言葉は使わなくても、細かい改良をおこなって年を追うごとに進化していることがあるからです。

 日本での発売から6年が経ったゴルフVII。ビッグマイナーチェンジを経て見た目も変更、デジタルメーターやナビシステムなど内装もブラッシュアップされ、さらに先進の安全技術もテンコ盛りです。

 そういう意味では、現行ゴルフVIIの完成形が、今回登場したゴルフTDIと呼ぶこともできます。たしかに、2019年内にはドイツで新型ゴルフVIIIの発表が噂されていますが、もう少し待って最新モデルを買うのか、それとも熟成された完成形のファイナルゴルフを買うのか、これは本当に悩ましいところです。

完成形のVWゴルフ最終モデルに追加されたディーゼル仕様!「ゴルフTDI」を画像で見る(20枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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