ホンダ初のEV「ホンダe」の市販車初公開! 同時に欧州電動化ビジョンを発表へ
2019年フランクフルトモーターショーにて、ホンダは同社初のEV「ホンダe」の市販モデルを初公開しました。同時に、ホンダの欧州における電動化ビジョンの実現に向けた進捗を発表しています。ホンダは欧州でどのような電動化戦略を打ち出すのでしょうか。
欧州電動化ビジョン実現に向けた進捗とは
ホンダは、ドイツのフランクフルトで開催されている2019年フランクフルトモーターショーにて、欧州における電動化ビジネスの展開について発表しました。
ホンダは、欧州で販売されるすべての四輪商品を2025年までに電動車両に置き換えることを目指し、2019年初頭に「CR-V HYBRID」の販売を開始し、同年3月のジュネーブモーターショーにおいて「Honda e(ホンダ イー)プロトタイプ」を世界初公開しました。
今後欧州にて投入予定の「Jazz(日本名フィット)」はラインアップを全て2モーターハイブリッドシステム「i-MMD」を搭載したモデルに統一し、四輪商品の電動化をさらに加速していくとともに、エネルギーマネジメント事業に関しても欧州での環境対応を強めていき、電動モビリティとエネルギーサービスを繋げる取り組みを進めていくと説明しています。
今回、市販モデルが初公開されたホンダeは、取り回しの良さと力強いモーター・後輪駆動による走りの楽しさを実現したクルマです。
EV走行距離は200km以上とし、30分で80%まで充電する急速充電にも対応。都市型コミューターによる使い勝手も考慮した性能としています。
従来のようなサイドミラーは存在せず、かわりにサイドカメラミラーシステムを採用。車内に設置されたふたつの6インチモニターにライブ映像が映し出されることで、車両側方部を確認することができます。
サイドカメラミラーシステムはコンパクトセグメントとして初めて採用されることになりますが、ドアハンドルはポップアップ式とし、車両のでっぱりとなる部分を極力減らすことで、スタイリングはもちろん、空力特性や安全性にも大きなメリットをもたらすといいます。
内装は居心地の良いリビングのような造りとし、木目調パネルを各所に施すことで、温かみのある空間が広がります。
さらに、運転席まわりで目を引くのは、デュアル12.3インチLCDタッチスクリーンです。ダッシュボードの大きな面積を占めるこのスクリーンは、インフォテインメントディスプレイとして機能し、さまざまなアプリケーションを利用することができます。
AI機能を搭載した「ホンダパーソナルアシスタントサービス」は、直感的に操作することができ、「OKホンダ」と呼びかけることで起動します。
自然な会話による指示や質問を理解するとともに、ドライバーの声を学習し、より正確な応答ができるような技術が盛り込まれました。
また、ホンダeは「My Honda+」スマートフォンアプリを介して、クルマにリモート接続することができます。
このモバイルサービスは2017年より開始されており、車両状態の確認やセキュリティの監視など、幅広い機能を提供するようにアップデートされました。EV向けの機能として、バッテリーの充電状況や航続距離などの状況に加え、充電ステーションやナビゲーションの検索結果もモバイルデバイスからクルマに送信することができます。
ホンダeは、デジタルキーを使用してアクセスできるため、スマホアプリだけでクルマの施錠・開錠が可能です。
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ホンダeはドイツ、イギリス、フランス、ノルウェーで既に先行予約を開始しており、2020年初夏より順次デリバリーを開始していきます。
また、ホンダは欧州のEVユーザーと、電力サービス事業者の双方に向けた総合的なエネルギーマネジメントソリューションの提供を目指し、2017年のフランクフルトモーターショーで充電・給電を可能にする「ホンダ パワーマネージャーコンセプト」を発表しました。
このエネルギーマネジメント事業における最初のステップとして2020年のホンダeに合わせ、単方向充電器を通じたソリューション事業を開始します。
また、双方向充電器を通じたEVユーザーと電力サービス事業者の間で電気を融通しあう双方向のソリューション事業も2020年代前半に開始をする予定です。
日本では、2019年10月末に開催される東京モーターショーにて、市販モデルのホンダeがお披露目される予定だといいます。
ドイツの北から北欧にかけて、冬の寒さ対策のエンジンブロックヒーター用に家庭や会社の駐車場の一台毎に電源コンセントが準備されていることがあります。其のあたり、日本人が思う以上に北欧などではPHVやEVの敷居が低いのかなと思います。この車のコンセントが前にあるようなので、思い出した次第です。