本当はどっちが使いやすい? 人気の「SUV」とかつての定番「セダン」の使い勝手を徹底比較

低い重心が安心感を与えてくれるのがセダンの魅力

 では、かつて主流だったセダンタイプのクルマの優位性は、どんなところなのでしょうか。

 SUVと比較して低い重心高がもたらす走行性能のメリットと、キャビンと分離したトランクがあげられます。

若者からも支持される日産「スカイライン」(2019年9月マイナーチェンジ)
若者からも支持される日産「スカイライン」(2019年9月マイナーチェンジ)

 SUVの高い最低地上高は、クルマ全体の重心も高くなることを意味しています。最近のSUVには、トラクションコントロール機構や自動運転機能などクルマがドライバーを補助してくれるシステムが装着されていますが、高速道路での少し角度のあるコーナーなどでは、重心が低いセダンの方が、車両が左右に傾く動きが抑えられ、操縦安定性が高まって安心感へとつながっていきます。

 この高いオンロード性能によって、スポーティにキビキビとした走りを楽しめるセダンも多く、また、SUVより長いホイールベースが優れた直進安定性を実現し、自然な運転感覚を楽しめるのがセダンの特徴ともいえます。

 さらに、セダンとSUVの大きな違いが、ラゲッジスペースです。キャビンの延長線上の同じ空間内にラゲッジスペースが確保されているSUVに対し、セダンはキャビンと分離したトランク形式を採用します。これが室内の静粛性を高め、快適性にも貢献しています。

 またSUVは、デザインを優先させすぎると、高さは十分あるものの意外に狭くて積載量が少ないラゲッジスペースしか確保できていないモデルもあります。

 しかしその点、セダンはトランクありきのデザインということもあって、奥に深い形状の広々したラゲッジスペースを確保しているモデルが多いです。セダンのトランクスペースは、見た目以上にかなりの荷物を載せることができるのです。

 休日キャンプに出かけようと思ったら、SUVでは後席を畳まないと載せられなかった量の荷物も、セダンでは難なく積載できたということもあります。キャビンとトランクが分かれているので、乗員の快適性も担保されています。

※ ※ ※

 SUVは、アウトドアのイメージがありますが、交通量の多い都市部にも適しているといえます。

 一方、セダンは長距離の舗装路を走る機会が多い人には最適です。また、広すぎないキャビンはエアコンの効きがいいというメリットもあり、長距離移動での快適性には軍配が上がります。

 人気に惑わされることなく、自分が重視することはなにかを考えて、ニーズに適したクルマを選ぶのがよいでしょう。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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