3列目いらなくない? 使い勝手も良い2列シートミニバン新旧5選
輸入車にもある!「大人気」の現役モデルと、今となっては「激レア」の2列シートミニバン
●ルノー・2代目「カングー」(2009年から現在)

日本でも大人気の2列シートミニバンがルノー「カングー」です。今回紹介する5台のなかでは唯一、2019年時点で新車購入できるモデルです。
初代カングーは2002年に日本に上陸しました。商用車ベースのカングーは、そのスクエアなボディや使い勝手の良さなどから、ファミリー層を中心にヒットモデルとなりました。
2009年に、2代目となる現行カングーが日本でも発売されました。初代カングーは全幅が1675mmと5ナンバーサイズでしたが、2代目カングーは全幅1800mmと、一気に3ナンバーサイズになり、ファンからは「デカングー」という愛称で呼ばれています(ちなみに初代は「コカングー」と呼ばれます)。
大きくなったことで、発売前は日本での人気が危惧されましたが、ふたを開けてみると大ヒット。毎年カラフルな色で登場する「クルール」など限定車戦略も功を奏し、毎年ルノージャポンのベストセラーモデルになっています。
毎年5月に開催されるカングーファンの祭典「カングージャンボリー」では、1700台を超える新旧カングーが集まります。こうしたオーナーイベントも、カングーが人気の一因かもしれません。
フランス本国では2007年に登場した2代目カングーですから、すでに12年が経っています。にもかかわらず、まだ日本では人気の輸入車です。
●フィアット「ムルティプラ」(2003年から2007年)

フィアット「ムルティプラ」は、2003年4月に日本に上陸した2列シートミニバンです。
全長は4005mmとコンパクトながら、全幅は1870mm、全高は1670mmと、ほかの車種ではあまり見られないサイズでした。これは前列3名×後列3名の、6名乗車を実現するためのボディでした。
ユニークなのはこの外観。3組のライトを縦に配置、ボンネット前の通常位置にあるのがフォグランプとロービーム用ヘッドランプで、Aピラー付け根にあるのはハイビーム用ヘッドランプでした。
搭載されたエンジンは76馬力/145Nmを発生する1.6リッター自然吸気。これに5速MTを組み合わせていました。日本での当時の価格は249万円でした。
あまりに突飛なデザインは、日本だけでなく世界的にも不評で、2004年には「普通の」デザインにフェイスリフト、同メーカーの小型車「パンダ」と似た顔になりました。個性的だったムルティプラのデザインが好きな人にとっては、このフェイスリフトは逆効果になってしまいました。
※ ※ ※
一般的には「どうせミニバンを買うのならば3列シートがほしい」と思う人が多いと思います。そのため2列しか持たないミニバンは、いままで日本ではあまりヒットしてこなかったのが現実です。
ただし現行のコンパクトミニバン、シエンタやフリードに2列シート仕様車が用意されたりと、2列シートミニバンのニーズそのものがないわけではなさそうです。それは日本でのカングーの人気ぶりを見てもあきらかです。
Writer: くるまのニュース編集部
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