クルマで走ると、道路から音楽が聞こえてくる「メロディロード」。道路の舗装に細かい溝が切り込まれて、タイヤとの摩擦でメロディが聞こえるようになるという仕組みですが、全国各地に点在しています。

　いったい、国内にはどのようなメロディロードがあるのでしょうか。5つピックアップして紹介します。

●長野県 メロディロード
　長野県茅野市にあるメロディロードは、タイヤ大手のダンロップと茅野商工議会所が協力して作られました。官民共同では初めてとなる、メロディロードの施工例です。

　メロディロードは、「信州ビーナスライン」内の県道40号諏訪白樺湖小諸線内に設置され、その長さは240mほどです。楽曲はダンロップ製品「VEURO VE302」のテレビCMに使われているイギリス民謡「スカボローフェア」で、流れる時間は21秒ほどです。

　メロディロードが設置されているビーナスラインは、美しい景観が堪能できる観光地としても知られており、メロディロードの先にはホテルやペンションなどの宿泊施設やスキー場があります。

●広島県 フルーツロード＆ふれあいロード
　広島県世羅町には、「フルーツロード」と「ふれあいロード」のふたつのメロディロードがあります。

　フルーツロードは町道安田加茂線内に658mほど、ふれあいロードは町道世羅中央線に513mほど設置されています。

　子どもをターゲットとした楽曲は、フルーツロードが映画・となりのトトロの「さんぽ」、ふれあいロードが童謡「森のくまさん」となっており、それぞれ35秒ほど音楽が流れます。

　世羅警察の提案から計画が始まった世羅町のメロディロードは、梨狩りなどで訪れるファミリー観光客に交通安全を啓発するとともに、また訪れてもらえるようにと観光資源のひとつとして設置されました。

●滋賀県 メロディロード

　滋賀県大津市にあるメロディロードは、びわ湖にかかる国道「びわ湖大橋」に設置されています。距離は610mほどで、ご当地ソング「琵琶湖周航の歌」が流れます。

　びわ湖大橋にかかるメロディロードは、音楽を楽しむだけではなく、冬季に橋上のアイスバーンによるスリップを防止する効果も期待されているのです。

　滋賀県道路公社が地域活性化と交通安全の啓蒙を目的として、メロディロードを設置しました。メロディロードが設置されているびわ湖大橋は、左右にびわ湖の雄大な湖面が広がり、美しい景観を楽しめます。

　また、橋のふもとには「道の駅 びわ湖大橋米プラザ」があり、特産品を購入できるほか、びわ湖を眺めながらレストランで食事をすることが可能です。