本当に新型車? モデルチェンジでも変わったように見えないクルマ5選
もはやアイコン化した「Gクラス」のデザイン
●スバル「フォレスター」5代目
スバル「インプレッサ」と共通のプラットフォームを持つ、クロスオーバーSUVの「フォレスター」が1997年にデビューしました。
スバルの「シンメトリカルAWD」による高い悪路走破性や、ターボエンジン搭載車の高速性能、ステーションワゴンのようなデザインで使い勝手のよさも評価され、人気となりました。
2007年に登場した3代目は北米市場を意識した、車高が高い純粋なクロスオーバーSUVのルックスへと変わります。
2018年にモデルチェンジされた現行モデルの5代目は、「スバルグローバルプラットフォーム」の採用により操縦性が大きく向上しました。
パワートレインは最高出力184馬力の2.5リッター水平対向4気筒エンジンと、145馬力の2リッター水平対向4気筒エンジンに、13.6馬力のモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e-BOXER」が用意されています。
5代目では全長/全幅/ホイールベースが拡大され、スバルの次世代デザイン「ダイナミック×ソリッド」を核にSUVらしい力強さや信頼感を凝縮。
一方で、ヘッドライトやフロントグリルの造形とメッキ処理など、2012年に登場した4代目のイメージを色濃く残したために、新デザインのポイントを知らなければ、新型なのか分からないほどに似ています。
●メルセデス・ベンツ「Gクラス」現行モデル
1900年代初頭に4WD乗用車の開発に成功した歴史を持つメルセデス・ベンツですが、現在でも多くの4WD車をラインナップしています。
なかでも本格的なオフロード走行ができる「Gクラス」は、常に人気のあるモデルです。
Gクラスの「G」は、ドイツ語でオフローダーを意味する「ゲレンデヴァーゲン」の頭文字で、1979年に登場した「メルセデス・ゲレンデヴァーゲン」は、NATOの公式採用を認定した段階で付与される「制式名称」を持つ軍用車両として開発され、1981年に西ドイツで販売が開始されました。
究極のオフローダーであり続けるという不朽の哲学を受け継ぐGクラスは、年を追うごとに改良を重ね、大排気量化や、メルセデスが誇るインテリジェントドライブと先進のコネクテッドテクノロジーなど、ハイテク化、装備・インテリアの充実が図られました。
そして、2018年には登場以来初となるボディの大幅変更を受け、ボディの骨格やフロントサスペンションなどメカニズムも刷新されました。
外装ではドアハンドル、スペアタイヤカバー、ヘッドライトウォッシャーノズル程度しか、従来型と共通部品はなく、メーカーは公式にフルモデルチェンジと発表していませんが、マイナーチェンジレベル以上の変更を受けています。
しかし、スタイルは一見すると従来型の最終モデルと新型の見分けはつきにくく、パッと見ではわからない人が多いと思われます。
ひと目でGクラスと分かるデザインは不変で、もはやアイコン化しているということでしょう。
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モデルチェンジ時に、デザインに関してキープコンセプトといわれるクルマでも、メカニズムはもとより、室内空間や使い勝手、安全性能など、中身を着実に進化させているクルマが多いことに気づきます。
莫大な費用と時間をかけて新型車を開発しているメーカーにとって、失敗は許されませんから、キープコンセプトという手法も仕方ないのかもしれません。
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